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 お婿にいった四+カカのお話
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  テン子シリーズ
  カカシとテン子のど〜でもいいヒトコマ


  a sirial -暗部なテンカカ話-

  あんしゃんて-9話
  二人の出会い

  びとぅぃーん・ざ・しーつ-12話
  二人の“初めて”または物語の始まり
  ぱすてぃす〜前章
-18禁-
  ぱすてぃす
  びとぅーん・ざ・しーつのその後
  ぱすてぃす〜後朝 -18禁-

  猩々   おまけ -18禁-
  モジモジしている二人の一歩
  マラスキーノ 後日談
 ホワイトデー話

  らすてぃ・ねーる-12話
 ※4 に、テンカカ以外の絡みあり
  任務に出た二人
  カカシの過去を垣間見る

  恋女   後顧   おまけ
  ストーカー被害に合うテンゾウと
  嫉妬な先輩


  九夜十日
  イタチ里抜けのとき

  百年の恵み
  長期任務の小隊長を命じられるテン
  百年の孤独-6話
  初めての遠距離恋愛なテンカカ
  たーにんぐ・ぽいんと-8話
    テンゾウの帰還

   香る珈琲、そして恋 -キリリク話-
 四代目とカカシの絆を知って、
 テンゾウは……

 【1部】 だーてぃ・まざー-4話
 【2部】 ぶらっく・るしあん-4話
 【3部】 ぶれいぶ・ぶる7話
 【Epilogue】 そして、恋

  あふろでぃーて-5話 -キリリク話-
 くるみ


  a`la carte
  -暗部なテンカカとヤマカカの間話-

  春霞-4話
  暗部を離れたカカシとテンゾウ
  ちぇい・べっく
 -可愛いお嬢さん-
4話
  ※2,3に、ごく軽くテンゾウ女体変化あり
  久しぶりのカカシとの任務
  聖牛の酒-3話
  波の国任務の少しあと
  てぃままん-3話
  波の国と中忍試験の間

  月読-5話 -キリリク話-
 月読の術に倒れたカカシを心配しつつ、
 イルカ先生の存在が気になるテンゾウ

  月読 後日談


  テキーラサンライズ−19話
 ぎむれっと前日譚


   ぎむれっと-40話 -キリリク話
  かっこいいカカシと、
  惚れ直すテンゾウ
 ※途中、18禁あり
  プロローグ  本編  エピローグ



  La recommandation
 du chef
-ヤマカカな話-

  再会-Reunion-  第二部





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2007年09月01日(土)
たーにんぐ・ぽいんと 3) 

一糸纏わぬ姿で抱き合う、それだけで先輩の身体はさらに熱を帯びた。
指先を肌に滑らせるだけで、息が上がる。
敏感な個所を確かめるように唇で触れ、歯を立てると身体ごと跳ね上がった。
はぁ、と鼻に抜けるような甘い吐息は、快感の証だ。
けれど、そこにわずかな違和を感じる。これではまるで、禁欲していた男のようじゃないか……。
――あの遊郭の噂は、いったい?
いぶかしく思いながらも、先輩の熱が高まっていくのが嬉しくて、ボクは余計な思考は捨てた。
ヤボな詮索は後回し、ただ、恋しくてならなかった肌を堪能し、ボクだけが知っているはずの痴態に陶酔し、もっと、とねだる先輩の、いつになく甘える声に恍惚となり、一夜を過ごした。

そして、翌朝、目覚めると先輩の姿はすでになく、ボクはただひとり残された事実に呆然する。

長期任務明けのボクには、10日間の待機という名の休暇が与えられていた。
しかし先輩には任務の予定があったのかもしれない。
当たり前のようにボクの部屋を訪ねて来て、そのうえねだるような視線を寄越したから、確認しなかったのだが。
それとも、あれはボクの思い込みだったのだろうか。
「わからんひとだ」
声に出してみても、何の解決にもならない。けれど、少しだけ気持ちが落ち着く。
「ほんっと、わからんひとだ」
もう一度、声に出してみる。
何を今さら、という気がした。
そんな相手に惚れてしまったのは自分なのだ。
ボクは先輩を真似て、後ろ頭をカシカシとかいてみた。
昨夜の様子だと、先輩のほうもボクに見切りをつけたというわけではなさそうだった。
惚れた相手を誰かと共有するという趣味はないが、もし先輩がボクひとりでは満足できないと言うなら……。
さて、とボクは腕組みをしてしまった。
やはり、先輩も男なのだ、毎度突っ込まれてばかりに飽いたのかもしれない。
とはいえ、配慮が足りませんでした、と自分を差し出して、果たしてそれで先輩が喜ぶのか?
というか、ボクにそれができるのか?
いやそれ以前に、先輩はそんなことを望んでいるのか。
「はぁ……」
あれこれ考えてもラチがあかない。ボクは先輩のことを棚上げした。
このまま「さようなら」という事態にだけはなってほしくなかったが、それは考えても仕方のないことだ。
「メシ」
ボクは立ち上がるとシャワーを浴びて、着替え、外に出た。

「久しぶり」
遅い朝の定食をかっこんでいると、ヒガタに声をかけられた。
口が塞がっているので、ボクは片手をあげた。
「いい?」と聞いて向かいに座ったヒガタが、「焼き魚定食、大盛りでね」と注文する。
「いま、朝飯?」
「ううん、おやつ」
聞いたボクがバカだった。
「任務は?」
「今月は、詰め番」
ああ、とボクは返事をする。何ヶ月かに一回、回ってくる詰め番はもとは詰め所での待機任務だったそうだが、いまでは火影の警備を指す。
正規部隊の上忍が常時、「人生色々」に待機しているのに、暗部までが待機では効率が悪い。草創期、まだ里が不安定だったころはそうした必要もあったのだろうが、いつの頃からか、人材の無駄遣いだということで暗部の待機任務は廃止された。
ただ、里内警備担当の者は、見回りと詰め所での待機をツーマンセル2組――単独という変則もあるが――で交替しながら行うので、詰め所が空になることはない。
それにボクが暗部に配属となってから知っている限りでは、詰め所は暇な暗部の休憩室のような使われ方もしている。まぁ、「人生色々」も似たような状況らしい。
結局、休暇だからと言って、せいぜいやることは飲む打つ買う、あるいは鍛錬する、そんなものだ。
歌舞、音曲、絵画、生け花、裁縫、料理、といった趣味を持つ忍もいるにはいるが、たいていは任務絡みで必要があって覚えたのがきっかけだ、と言う。潜入任務の多いくの一などに、その手合いが多い。
また先輩のような忍犬遣いをはじめ、使役動物をもっている忍には彼らの世話もある。この辺になると、義務というよりは趣味に近いようにも思える。もっとも、あくまでも先輩を見ての感想だが。
「休みなんでしょ?」
イナダにでも聞いたのか、ヒガタが問う。
「うん、まあね」
「暇なんだ」
「まあ……」
そして、趣味もなく使役動物ももたないボクは、10日間をどう過ごそうか、頭を抱えてしまうわけだ。
飲む、はともかく、打つ買うには縁がない。
基礎鍛錬はするが、これは日課だから、一日が潰せるわけではない。
集中した鍛錬をするには、今日はまだ任務の疲れが残っているので、適切ではない。
先輩も休みだったら、一緒に過ごせたのになぁと思う。
ここ数ヶ月、ボクの休みの大半は先輩と過ごす時間か、先輩と過ごす時間のための準備――つまり部屋の掃除や洗濯、食材の買出し、先輩の好きそうな映画や本を探し買うか借りるかの算段をつける、稀に先輩の部屋の掃除や洗濯――に費やされていた。
おかげで、それ以前の自分がいったいどうやって休みを過ごしていたのか、すっかり忘れてしまった。

「たまにはさ、花街にでも行ったら?」
きれいに魚の骨だけを残したヒガタが、真面目な顔で言った。
こういうのを猫またぎと言うんだろうな、これだけ見事に骨だけだと、さすがの猫もまたいで通るよな、うんうん、と思いつつ、皿を見ていたボクは一瞬、彼が何を言ったのか理解できなかった。
「花街? なんで?」
「なんとなく。なんか煮詰まってるみたいだから、そういうのもアリかなって」
確かにボクは煮詰まっているが、それはそういう類のものではなく……いや、そういう類ではあるのだろうが、花街に行ったところで解消されるものでもなく、と考えて、閃いた。
「そういえば、ウチの隊長の噂、知ってる?」
「ああ、居続けってやつ?」
あ、やっぱりと思いつつも、グサと何かが胃の腑にささったような痛みを覚える。
「そうだね、ちょうどテンゾウが里を出てから少ししたころから、かな? 何? それがどうかしたの?」
あ、いや、とボクは言葉を濁す。
「そういえば、最近、その手の噂、ピッタリと途絶えていたね」
「先輩を狙う刺客が送り込まれて、太夫が巻き添えになりかけたから自粛していたらしい」
「あ、そうなの」
ヒガタは大振りの湯飲みを傾け、茶を飲む。
「てっきり里に恋人ができたんだと思ってた、っていうか、そういう噂もチラッと聞いた」
そう言って、ヒガタはボクを見た。
な? なんだ? その視線。
「噂?」
「でも、チラッとだけで立ち消えたから。で、カカシさんの遊里での噂がどうかしたの?」
「ああ、いや。居続けできるようになった、ってことは、刺客はもう送り込まれてないのかなと思ってさ」
「どうだろう? 待ち伏せして迎え撃つってこともあるんじゃない?」
「いや、それはないよ。だって、下手したら太夫とか巻き添えになるから。だから自粛してたわけだから」
ああ、そうかとヒガタは呟いて、首を傾げた。
「じゃあ、落ち着いたんじゃない?そっちは。何? 気になるの?」
ドックンと跳ね上がりそうになる心拍を、抑える。
「そりゃ、気にはなるよ。自分とこの隊長が狙われている、ってことなんだから」
「ああ、そっちね」
「そっち、って……そっちじゃないほうって、なんだよ」
はぁ、とため息をつき、ボクも茶を飲んだ。
この定食屋、値段の割りに素材はいい。ボクの頼んだ鶏のテリヤキもうまかったし、イナダが猫またぎ状態になるほどきれいに食べたということは魚もイケル、ということだ。
何より、朝定食とは思えないボリュームなのが、24時間戦えますか、なボクたち向きだ。
加えて、茶もおいしい。
今度、先輩と来よう、と考えて、そういう機会があったら、と付け加え、そんな自分に落ち込む。
「いや、居続けのほうは気にならないの?」
「それは、もともとそういう噂の絶えなかったひとだから」
「今さら?」
「うん、今さら、かな?」
ああ、自分で言っていて、ココロが痛い。
「う〜ん」とヒガタが唸った。
「これはさぁ、噂とは違うし、任務がらみっていえば、そうなんだけど」
ブツブツと呟くようなヒガタの言に、ボクは戸惑う。
「でも、任務内容はボクも知らないわけだし、ま、機密漏洩にはならないか。同じ暗部だしな」
うん、と頷いてヒガタはボクを見た。
「カカシさんが花街ってか、桜花楼って店に居続けてるらしいのは、ほんと。まあ、任務も入るから、実際には、ずっと、ってわけじゃないんだろうけどね。でも、それ以外はほとんどずっとらしい、とも聞いている。ただね」
ヒガタはまっすぐにボクを見た。
「ほんとうは、ずっと居続けてはいないんだ」
言っている意味がわからなくて、ボクは「は?」と問い返す。
「少なくとも2日に1度は、三代目のところに来ているんだよ、カカシさん」
え? と言ったボクに、ヒガタは頷いた。
「たいていは、昼ごろ。きれーに気配消しているから、だれも気づかないだけで」
ああ、そうか。ヒガタは火影の警備をしているのだった。
「話の内容までは、警備しているボクらにも聞こえない。でもね」
「任務?」
「おそらくは」
任務がらみ?
思いもしなかった。
だとしたら……。
「うん、たまには花街に行ってみるのもいい経験かもしれない」
ボクの言葉に、ヒガタはニッと笑った。