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 お婿にいった四+カカのお話
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  ストーカー被害に合うテンゾウと
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  九夜十日
  イタチ里抜けのとき

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  初めての遠距離恋愛なテンカカ
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   香る珈琲、そして恋 -キリリク話-
 四代目とカカシの絆を知って、
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 【2部】 ぶらっく・るしあん-4話
 【3部】 ぶれいぶ・ぶる7話
 【Epilogue】 そして、恋

  あふろでぃーて-5話 -キリリク話-
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  春霞-4話
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  ちぇい・べっく
 -可愛いお嬢さん-
4話
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  久しぶりのカカシとの任務
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  波の国任務の少しあと
  てぃままん-3話
  波の国と中忍試験の間

  月読-5話 -キリリク話-
 月読の術に倒れたカカシを心配しつつ、
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  月読 後日談


  テキーラサンライズ−19話
 ぎむれっと前日譚


   ぎむれっと-40話 -キリリク話
  かっこいいカカシと、
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 ※途中、18禁あり
  プロローグ  本編  エピローグ



  La recommandation
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-ヤマカカな話-

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2007年06月03日(日)
ちぇい・べっく−可愛いお嬢さん− 2


密書は、すんなりとヨモツのもとに届けられた。
今回の内通者の件とは無関係な、それでも平坂とヨモツにとっては重要な書類、と聞いている。
おそらく賄賂だか上納金だか、要するにそういった類の確認書なのだろう。
「写輪眼のカカシ」の名は忍以外の世界でも知れ渡っているらしく、大名はご満悦だ。
ゆっくりしていくよう引き止める相手をやんわりと遮るカカシさんは、照れたように
「この任務が早く終われば、里にもまだナイショにしている恋人と、少しの間、会うことができるんです」
と、言った。
「こういう身の上ですから、なかなか恋愛もままならなくて」
と、はにかむ様子は、ごく普通の20代前半の青年のものだ。
轟きわたっている伝説とは異なる、凄腕の忍の素顔に触れたからだろうか、ヨモツはそれ以上、引き止めなかった。
「忍といえども、若造だ。かわいいものよ」
カカシさんが退室した後、にんまりと笑いながらひとりごちたセリフをボクは天井裏で、しっかりと聞いた。
――かわいいものよ、は、あなただ。
そう言ってやれないのが、残念だ。

城下をぶらつく先輩の後を付けるのは、3人。と、少し離れて、もう3人。どれも、大名の館で見た顔だ。
これも忍崩れだろう。
追跡に気づきながら、先輩は知らん顔だ。
装飾品や着物の店を覗くカカシさんは、心なしうきうきしているように見える。
きっと、付けている者たちは、恋人へのプレゼントを物色しているとでも思っているのだろう。
が、ボクにはカカシさんが内心で大笑いしているのが、手に取るようにわかった。
――ばーか。オレの恋人なんて極秘事項を、関係ない他人に話したりしないもんね〜。
とでも、思っているのだろう。

カカシさんに依頼が来た時点で、暗部が動いた。
弟の側の黒幕がだれか、までは掴めなかったのだが、ヨモツは、存外に野心家で策略家だということを、探ってきた。
平坂の弟が婿に入った先は、最近力をつけてきている。
先代の力もあるのだろうが、依頼主の弟の力もあるようだった。もともと聡明な兄弟なのだろう。
そして、ヨモツと弟の婿入り先とはライバル関係にあった。
保守対革新、といったところだろう。
それらの情報を元に予想図を描いたのは、先輩だ。
ヨモツにとって、平坂の弟は目障りだった。
そして、金は融通するが、決して自分に屈服することのない、平坂の姿勢も気に食わない。
言ってみれば、商人風情が、ということなのだろう。
そこで、弟を潰すのと、金主に対する己の優位性を確保したいと目論んだ大名が打った、一石二鳥の仕掛けなのではないか。
弟の真意まではわからないが、弟の側の黒幕とは、あるいはヨモツなのではないか。
つまり、平坂と弟を反目させ、パイプを断ち切れば、ライバルを潰すことも出来るし、自分と平坂との関係も変わってくる。そのために、弟の側に揺さぶりをかけているのではないか。
もちろんこれらは、仮説でしかない。
だから、弟の側にヒガタを付け、情報がどこに行くか探る。
同時に、ヨモツには先輩がゆさぶりをかける。
「ああいう輩は、自分が思い描いたとおりに他人が動くと思ってるものなのよ」
そう言って、先輩はいつものように目を弓形に細めた。
「忍なんて、金で動く者だから。いくらでも、いいようにできる、ってね」
確かに木の葉の里にいる限り、忍であることは当たり前のこと。
したがって、忍としてのランクがそのまま里での位置づけとなる。
が、ひとたび里を出ると、忍は使役される立場の者となる。
かつては、汚い裏仕事を専門に片付ける便利な存在として時の権力者の意のままに繰られていたと聞く。
それを変えたくて初代が忍の里を興した。
今では建前上、里と国との関係は対等になった。
しかし、ひとの意識はまた別物だ。忍を、自分と同じ人間とは思わない者もいる。
今回の相手は、そういう輩だ、ということだ。

「写輪眼のカカシ」が今回の任務に絡んでいると知って、もしそういう輩が黒幕だったとしたら何を考えるか。
「裏を探られるかもしれない」という危機感は、当然、抱くだろう。
そして、次に「ならば、懐柔しよう」となる。
まずは弱みを握って脅す。そのうえで、金をちらつかせる。そんなところだろう。
「里にもナイショの恋人」というのは、相手を誘い込むためのエサなのだ。

まったくもって、先輩の思惑通りだ。
先ほど、ヒガタから式が届いた。
見届け役は当然というべきか、弟の下に報告に行ったのだが、しばらくして、伝令の鳥が飛んだ。
もちろんヒガタの鼻がどれだけよくても、さすがに空を飛ぶ鳥の匂いまでは追えない。だが、彼は鳥を口寄せする。
カカシさんの忍犬とは異なり、他人の前には姿を見せないので見たことはないが、カラスだと聞いたことがあった。
そのカラスが後を追うと、たどり着いたのはつい先刻、先輩とボクが辞してきたヨモツの館だった。
ヒガタと合流するとボクは彼と先輩を置いて町を後にし、前もって打ち合わせておいたポイントに向かった。

木の葉の里にも近い、山間の炭焼き小屋。
ボクが身を潜めて小半刻もしないうちに、先輩の気配が近づいてくる。
来るぞ、と、ボクは身構える。
「ただいま〜〜〜、テン子〜〜〜」
ああ、やっぱり……。その名前はどうかと思うと、あれほど抗議したのに。
満面の笑みで扉を開いた先輩が、飛びついてくる。
変化したボクは、抱きとめることも敵わずひっくり返った。
「お……かえりなさい」
思わず声が裏返ってしまうが、まあ、いいだろう。今のボクは女だ。
「任務が早く終わったから、急いで来たんだよ〜」
板敷きに仰向けになったボクの肩の両サイドに腕を付いて、先輩が素早くボクを一瞥する。
「か〜わいい〜」
一声叫んだ先輩に抱きしめられた。
は? 可愛い? 女体変化などほとんどしたことがない。宴会の余興で、一、二度、程度だ。それも、まだ十代のころ。まあ、子どものころのボクをベースに変化したので、ごつくはないとは思うが。
いや、違う、いまは任務中だ、とボクは気持ちを引き締める。
「仔鹿のバンビみた〜い」
こ……こじか? 子どもの鹿はともかく、バンビ? なんですかそれ、とも聞けず、あわあわと口ごもった。
「いつも、かわい〜けど、今日もかわい〜ね〜」
うふふ、と笑う先輩は、どこからどうみても、女に溺れてゆるゆるになっているとしか見えない。
見事な演技力……と言い切ってしまっていいのかどうか。一抹の不安が過ぎる。

「……来たよ」
耳元で囁かれた。
一瞬で、ピンと神経が張り詰める。
ダンと派手な音を立てて、扉が蹴破られた。
――まったくドタバタと、おまえら三流だね。
と、呟いた先輩は、ボクを抱えたまま、身を交わした。
なんだか、妙な気分だ。無力な子どものように先輩に守られているというのは。
狭い小屋から外に出て、先輩はボクを納屋に隠す。もちろん、狙われるように、あからさまに。
「じっとしておいで。悪いヤツらはオレがやっつけてやるからね」
ウィンクして身を翻す先輩は妙に楽しそうだ。
囲んでいるヤツラはきっと「け、ヒーロー気取りかよ」などと思っていることだろう。
いくら気取っても、6人でかかれば大丈夫、と踏んでもいるのだろう。
まあ、確かに先ほどの3人に比べれば、まだマシだが。
そして、カカシさんはそう思わせておきたいのだろう。
わかっている。これは作戦の一部だと。
でも、ほんの少しだけ、この状況を楽しんでいるのではないか? という疑問が過ぎったことも事実だった。