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 お婿にいった四+カカのお話
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2007年03月17日(土)
らすてぃ・ねーる 9


先輩はスタスタとベッドのほうにいき、もたれるように床に腰を降ろした。
ボクも向かい合って、座る。

「言いたいことは山ほどありますが……言うべきことは、ありません」
ボクの言葉に先輩は目を見開いた。
「先輩、言ったじゃないですか。また同じような事態になったら、同じことをする、って。先輩のその意志を変えられないなら、言う言葉は何もありません」
先輩は黙っていた。
「そりゃ、言いたいですよ、ボクだって。ほかの男に身を任せるな、とか。触らせるな、とか。でも、任務中のことに口出しするわけにはいかないです」
「怒った?」
「怒りはしませんが、ずっとムカついてはいました」
「そうだよね」
「正直、まだムカついてます。なのに、あなたは節操なく色気振りまいて、餌付けされそうになってるし」
「はい? 餌付け?」
先輩の目が丸くなる。
気がついてないというのは、ある意味、最悪だ。
「いえ、いいんです、こっちの話ですから」

それより、ボクも先輩に聞きたいことがあったのだった。
「先輩のほうこそ、どんな気分だったんですか?」
「何が?」
「ボクの目の前で、任務とはいえ、他の男といちゃついた、ということに関して」
先輩はベッドにもたれる姿勢から、上体を起こし、立てた両膝の上に顎を乗せた。
「オレに、それを言えって?」
「ぜひ、聞きたいです」
先輩は膝に顔を埋めた。しばらく沈黙が落ちる。
窓の外でカラスが鳴き、もう夕刻なのを知らせてくれる。

「やらずに確かめることができれば、ってオレも考えた」
膝に顔を埋めたまま、それでもようやく先輩は口を開いた。
「でもね、それはやっぱり難しいんだよ。チャクラの質っていうのは、そんなに変わるわけじゃないけど、でも指紋とか掌紋みたいに、一定でもないんだよね。よく似たチャクラを持ってるヤツだってこともあるわけでしょ」
「そうですね。得意技が似通っている忍は、チャクラも似てますものね」
「あとは、瞳、ね。瞳にも紋様があって、それも指紋と同じで一人一人違うんだ。でも、さすがにオレも、全員の瞳孔をコピーしているわけじゃないから。本来、写輪眼はそういう使い方しないし。前もってわかっていれば、可能だけど、さすがにね」
「やれば、わかる、っていうのは、なんなんですか?」
「うーん。それこそ、勘なんだけど。いや、もっと動物的な本能に近いかな。野生動物が縄張りを確認するみたいなの」
「ああ、野良猫とか、よく相手の匂い嗅ぎ合って、確かめてますよね」
「匂いだけじゃなくて、こう、皮膚感覚とか、いろいろ混ざり合って、ね。まず、オレの場合、100発100中なの」
実証済なんですか? 思わず問い詰めそうになった質問を、ボクはのみ込んだ。

「オレ、けっこう昔から狙われやすくてね。馴染みの太夫に変化したくの一に、襲われそうになったりとか」
「ええ? 刺客、ですか? ビンゴブックに載る前から?」
先輩は、初めて顔をあげてボクを見、そして笑った。なんだか切なくなるような笑みだ。
「ちが〜うよ。オレのタネを欲しいっていうくの一に、狙われるの」
あ、とボクは言葉を失った。
「まあ、最近は刺客も増えたけれどね。なんかみんな、閨を襲えばなんとかなる、って思ってるみたいでさ」
それは里の中にいる先輩を狙うのは、難しいだろうから、手っ取り早く、遊郭を張り込んで、ということなのだろう。
「オレの馴染みってわかると、店にも太夫にも迷惑かかるから。ここんとこ、行ってないんだ」

あ、それで。

「で? 先輩はどうだったんですか?」
「あ、やっぱり覚えてるのね、最初の質問」
「はぐらかそうとしても、無駄です」
先輩はまた、膝に顔を埋めた。

「ノリ、悪かった、って言ってたでしょ? あいつ」
「ああ、ええ、そうですね」
「なんかね、だめだったんだ」
「だめ?」
「うん。これは任務だって言い聞かせないと、だめだった。たいていは、最初の数分でわかるんだけど」
ああ、それはそうか。終わってからわかっても意味ないのだ。
「それが、わからなくて、焦った」
先輩は自嘲するように、ふふ、と笑った。
「オレも焼きがまわったなぁ、なんて思った」
「ボクがいたから、ですか?」
先輩は、ん〜、と唸った。
「でも、テンゾウ以外のだれかを残す気にはなれないよ」
それに、と先輩は続けた。
「そういうことじゃなくて、生理的に身体が嫌がっていたんだ。テンゾウ以外のだれかに触れられたくない、って」
そういうと、先輩は顔をあげて笑った。泣き笑いみたいな顔で笑う先輩に、急に胸が熱くなる。

つらかったのは、ボクだけじゃなかった。
先輩も……。

そう思った途端、ボクは先輩を抱きしめていた。
先輩だ、いつもの、やっと馴染み始めた先輩の感触だ。
腕の中の先輩を確かめ、ようやく里に帰ってきたことを実感する。
体の隅、意識の底にわずかに残っていた緊張が、解けていく。

先輩の腕がボクの背にまわった。
「テンゾウ……」
少しかすれた先輩の声、少し早くなった脈拍、少し上がった体温……どれもほんの少しの変化だけど、ボクには伝わる。
「欲しいですか?」
抱き込んだまま尋ねると、先輩の心臓の鼓動が一気に早くなった。
ボクの肩に顔を埋め、頬を摺り寄せてくる。
宥めるように背中を撫でると、くふん、と鼻を鳴らす。
シャツの裾を引き出して手をもぐりこませ、指先で素肌をくすぐるようにすると、ビクンと背がはねた。
「欲しいですか?」
もう一度、尋ねる。先輩の答えはないが、今度は体温が上がった。
笑いたくなるほど雄弁な身体をギュッと抱きしめ、次に肩を掴んで押しやった。

腕の距離分、離れた位置から見る先輩は、何かを訴えるような潤んだ目をしていた。
ボクはちょっと意地悪な気分になる。
「欲しくないんですか」
唇が震えるように動きかけ、次に、キッと結ばれた。

下腹のあたりがムズムズしてきて、先輩が欲情しているのがわかる。

ボクがじっと見つめていると、先輩の視線はだんだん下がっていく。
完全にうつむいてしまった先輩のつむじが見えた。2つある。だから、あんなふうに髪がはねるのか。
「今日のテンゾウ、やさしくない」
「やさしくないボクは、嫌いですか」
うつむいたまま頭が左右に揺れる。
「嫌いじゃない、けど……」
「けど?」
口をつぐんだ先輩の肩がわずかに上下する。
呼吸が荒くなりつつある。
「お……おこって、る?」
「怒ってませんよ」
先輩が、不意に顔を上げた。頬にも少し赤味がさしてきている。
「あれは、任務ですから」
駄目押しのように言葉を付け加えると、先輩の眉が下がった。
「怒ってる、やっぱり怒ってるよ、テンゾウ」

先輩の脈はさらに早まり、体温もまた上がる。

右手を肩から離し、先輩の顎を掴む。
ほんの少し開いた唇から、誘うように舌先が覗いていた。