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2007年03月11日(日)
らすてぃ・ねーる 5


「あの……はたけ上忍は、花街専門って聞いていたんですけど」
思い切って、というように要が聞いてきた。
「そうなの?」
「あ、噂です、噂」
「ふうん、そんな噂があるんだ。意外とわたしらみたいに身近にいる者には入ってこないんだよね、噂って」
「そう、なんですか?」
もうひとりの中忍が聞いてくる。
「ね、どんな噂があるの? 隊長には内緒にしとくから、さ。教えて」
え? と中忍たちは顔を見合わせた。
「えっと……筆卸しに高値がついたとか」
それはボクも知っている。
「任務が、終わると1週間ぐらい居つづけるはたけ上忍を、太夫が取り合うとか」
へえ、居つづけ、ねぇ。
「店同士の争いになるとまずいから、はたけ上忍に頼んで、上がる店の順番を決めてもらったとか」
「一番、格式の高い桜花楼の太夫が、身請け話を蹴ったのは、はたけ上忍に懸想していたからだとか」
「へぇ……すごいねぇ。知らなかった」

「あ、でも」
ひとりの中忍が、言葉を継ぐ。
「そういえば、最近はあまりその手の噂、流れてませんね」
「そうだっけ?」と要。
「そうだよ、だってほら、天変地異が起こるんじゃないかって」
「あ、ああ、そういえば」

ボクと虎面は目を見交わした。
こいつ? 最近、里にいなかった?
ほかの噂にはやけに詳しかったのに?

といって、それが確たる証拠になるわけではない。
ないのだが、さっきの上忍といい、この要といい……気にかかる。

「さっき……その……ボクらの隊長、はたけ上忍を誘っているみたいに見えたんですけど」
聞いてきたのは、要だった。余程、それが気になるらしい。
「そうなの? 今までも、そんな気配あったの?」
「いえ、ボクらには、そんなことは……」
別のひとりがあわてて付け加える。
「そう見えたんなら、そうなんじゃない?」
要の視線が、ボクを捕らえる。
「彼は、あの場に残ってたんですよね」
要のベストを別の中忍が引っ張った。もう、よせ、と言っているのだろう。
「じゃ、彼に聞いてみる?」
「あ、いえ、いいです」
と要が答える前に、もうひとりが答えた。
「すみません。もう休みます」
要を、ふたりが引っ張るようにして、彼らは離れて行った。

鳥面はその後ろ姿を見送って、ボクらのほうに歩いてくる。
「どう、思う? 今の」
「好奇心を装って、探りを入れに来たのは、確かだな」
「何を探りたかったんだろう?」
「あのひぐらしとかいう中忍、やけに隊長と上忍の親密度を気にしていたように思えたんだが」
そこでボクは、先ほど上忍に感じた疑問を口にした。
「上忍もひぐらし中忍も、ここ最近、里を離れてた、という印象を受けたんです。派手な噂というのは、早く伝わりますが、地味なものは伝わりが遅いものです。最近、隊長が大人しい、なんていうのは、木の葉の里のなかでこそ面白おかしい噂になっても、そう外に流れるものではない、かと」
「どちらかが、入れ替わりか?」
「断言はできません。他のふたりが、絶対、入れ替わりではないという証拠もありませんから」
「猫面の言うとおりだな」
鳥面が何か考えるふうに、手の甲を顎に当てる。
「……あぁ、失敗した! もう少し、あいつらの上忍に対する真意を探っとくんだった」
「いや、でも、わかったことがある。あの上忍とは、気心が知れるほどにはセルを組んでいないということだ。今回、たまたま、か。せいぜい、小さな任務を1回とか2回」
鳥面は頷いた。
「対して、中忍同士は親しいようだ」
「下忍時代のスリーマンセル組かもしれないね」
「里を離れていたのが、任務だったのか……あるいは、もともと里の外の者なのか」
「ほかのふたりは、ほんとうに本人なのか」
ボクらはしばし沈黙した。

「隊長が動くのは、明日?」
「おそらく」
「何か、掴んだのかな」
ボクらは、天幕のほうを振り返る。

「とりあえず、仮眠をとろう」
虎面はポンとボクの肩を叩くと、少し離れた所に横たわった。
「少しでも、身体を休めておかないと」
寝ようとしないボクに、鳥面も声をかける。
「でも……隊長ひとり」
「大丈夫。仮に入れ替わった忍が、わたしらを殺すつもりなら、とっくに仕掛けてきてる」
「そうですね」

横たわると、途端に疲労を覚えた。
先輩の白い指がチラついて、眠ろうとする意志をかき乱す。
これは作戦のうち、そうわかっているけれど、ボクはひどく自分が傷ついているのを自覚した。

あの上忍は当たり前のように、先輩を抱き寄せた。
3年ぶりと言っていたけれど、それまではいつも、あんなふうに当たり前のように、処理に付き合わせていたのだろうか。
そういえば、ずっと先輩と一緒の隊だったはずの鳥面は、彼のことを知らないようだった。
としたら、ツーマンセルで動くときの相手だったのかもしれない。

ボクが知り合う前の、先輩の過去に嫉妬しても仕方ないのはわかっている。
けれど、その過去がこうして現在につながってくる。

「わかっていたはずよ」
鳥面が、言葉をかけてきた。
「はたけカカシと付き合うってのは、そういうこと。これからもっと、あるよ、いろいろ」
「はい」とボクは答えた。わかっていたはずなのに。
「さっきはごめん。あの状況で、あんたが隊長を止められないのわかってる。だから、あれは八つ当たり」
「ボクなら、大丈夫です」
ボクは目を閉じた。

大丈夫、とボクは自分に言い聞かせる。
ボクとて、嫉妬もする。苦しくもなる。
けれど、それはボクは生身の、生きている人間だからだ。
ボクにも、そんな生々しい感情がある、ってことじゃないか。

あの場にボクを残した先輩の気持ちだって、わかる。
ボクだから、残したのだと。ボクだから、いてもいいと。何かあったら、先輩を守る、と。
あのとき、ボクを見た先輩の目の強さと哀しさ。
あれがすべてじゃないか。
それがわかるから、ボクは大丈夫……。