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 お婿にいった四+カカのお話
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   ぎむれっと-40話 -キリリク話
  かっこいいカカシと、
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 ※途中、18禁あり
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2007年02月25日(日)
ぱすてぃす〜前章 <後> -18禁-


今なら、わかる、認められる――とカカシはテンゾウに組み敷かれ、腕の中に抱き込まれながら思った。

ずっと、惹かれていた。
自分よりももっと辛いはずの過去を持ちながら、それでもまっすぐにしなやかな彼に。
自分よりもはるかに情け深く、でも、自分よりもはるかに怜悧な面をもっている彼に。
それでいて決して、バランスを崩すことのない強い彼に。

暗部にいながらあまりにまっとうなその精神故に、時にテンゾウは浮いて見えた。
彼自身、あまり他人と馴れ合うのを好まないようでもあった。
けれど協調性がないとか、唯我独尊というわけでもない。そんな性格だったら、カカシのサポートなど務まるはずもなかっただろう。
こんな後輩が現れてくれるのを、きっと自分は待っていたのだと、カカシは思った。

一緒にベッドに入ったとき、最初は本当に下心などなかったのだ。
たとえ自分で抑圧していたのだとしても、少なくとも気づいてはいなかった。
テンゾウが、今日の任務のことを思い出しているようだったから「寝ろ」と言った。
それでも鬱屈を抱え込んでいるような後輩に、胸が痛んだ。
さっき、ずいぶん和らいだと思っていたのに、とも思った。
でも、そんなものだ。大丈夫と思えるときもあれば、ふとしたきっかけで痛みが甦ることもある。
傷とはそうしたものだ。それが身体の傷であっても、心の傷であっても、同じだ。

だから、昔、“師”と呼べる存在が存命だったころ、その師がカカシにしていたようにテンゾウの頭を抱きこんでみた。そうしたら、なんだか、とても先輩の気分で、この出来のいい後輩がとてもいとおしくなった。

いとおしくて、可愛くて……手放したくない。

頭を抱きこんだカカシに抗いながら、緩く抱き合うような格好に持ち込んだのは後輩のほうだった。
そうやって温もりを分け合っているのが、とても楽しかった。

――テンゾウが好きだ。

ようやく、感情がカカシのなかで、形を成した。
形を成した途端、カカシは「キスしたい」と思った。「きっと、気持ちいい」と。
だから、触れるだけのキスをした。ついばむように、じゃれあうように。

不思議と、嫌われるかもとか、軽蔑されるかもとか、そんな考えは浮かばなかった。
雰囲気として、ここでNGはないだろうという無意識の計算が働いていたのかもしれない。
あるいは、その時点ではもう理性など吹っ飛びかけていたのかもしれない。

予想していたとおり、とても気持ちのいいキスだった。

顔を離すと、テンゾウは少し上気した頬をしていた。
あ、可愛い、と思わず頬が緩んだ。
テンゾウも、つられて少し微笑む。
みぞおちが疼いた。
――だめだ、やっぱり欲しい。すごく、欲しい。欲しくてたまらない。

ようやく、自分の願望と欲望をカカシは自覚した。
欲しい――という言葉は、カカシの身体からも心からも溢れ、思わず相手に喰らい付きそうになる。
そんな自分を抑え、カカシはもう一度、唇を触れた。
舌を絡めると、返され、尾てい骨が甘く疼いた。

もう、我慢できないと、思った。
だめ、欲しい、もう絶えられない、限界……そんな単語が、ぐるぐるとカカシの脳裏を巡った。

「喰っちゃっていい?」
と聞くと、テンゾウが目を見開いた。

「ボクが先輩を、喰っちゃいたいです」
テンゾウらしくもなく、かすれ、上ずった声。

カカシは、震えた。嬉しくて。

最初はおずおずと手を伸ばしてきたテンゾウだったけれど、一度、火が着くとためらいはなくなったようだ。
受け入れることに慣れない男の身体を、精一杯丁寧に拓き、多少は痛みも伴ったけれど、それよりも昂ぶった感情が先走り、「早く」とせかしてしまったのは、カカシのほうだった。

繋がった瞬間、ため息とも呻きとも聞こえる息を吐き、テンゾウはカカシを抱きしめた。
ぎゅっと、腕のなかの感触を確かめるように。それがカカシであることを確認するように。
そして、小さな声で「せんぱい」と言った。

ためらいがちで、でも、抑えきれずこぼれてしまったという声に、身体の奥底から震えが来た。
と同時に、いま自分はテンゾウとセックスしているのだという現実に、気づいた。
羞恥やら、歓喜やら……多少は狼狽も混ざっていたかもしれない。
さまざまな感情が一瞬で吹き荒れ、そしてすべてがテンゾウに向かって収束する。
叫びそうになるのを、ようやっと堪え、カカシは唇を噛み締めた。

カカシを抱きしめたまま、しばらくじっとしていたテンゾウは、カカシの身体の緊張が解けると、緩やかに動いた。
教えられていたのか、それとも本能的なものなのかはわからないが、優秀な後輩はこんなことにも優秀なのだと驚いたほど、ごく自然に身体も高められていた。

不能だという噂だったのに、とんでもない。
ふっと思い出したテンゾウに関する噂、あれは、いったいなんだったのだろう。
検証する間もなく、思考は突き崩されていく。

「んっ!」
身体が跳ねる

ねじ込むようにされて刺激された箇所から、快感が広がる。
もちろん、そんなカカシの反応を見逃すようなテンゾウではない。
ためらいなく、責めてくる。
シーツに顔をこすり付けて、断続的に襲ってくる感覚を耐える。
なんで、耐えているのだろうという疑問がチラとかすめるが、後輩に屈服するのはシャクだとも思う。

――なんで、こんなときでも負けず嫌いかね、オレは。

負けちゃえ、負けちゃえ、とはやし立てる自分と、負けるな、負けるな、と煽る自分との狭間で、カカシはただ声を殺す。

そして、なんの脈絡もなく、遠い記憶が掠めていく。

ああ、そう、酒。
香草を漬け込んだ酒。
甘さのなかに少しクセがあって、度数が高く、それが病みつきになる……そんなのがあったっけ、と。長期任務で、南のほうに行ったときに飲んだ。
口当たりがいいから、香草の香りさえ嫌いでなければすいすい飲めるが、間違いなく、あとからガツンと来る。
甘いものが苦手な自分が、ちょっとはまってしまった酒だ。

テンゾウとの情事は、まるであの酒のようだ。
甘くて、でも甘いだけではないのが気持ちよくて。
でもきっと、いい気になっていると、溺れてしまうのだろう。

なんていったっけな、あの酒。
今度、テンゾウと一緒に飲んでみようかな。

そのときは。
もう、負けてもいい、と覚悟を決めて、気持ちいいと泣き叫んでやるのもいいかもしれない。
テンゾウが先に酔っ払ったら、からかってやろう。

だから、今日は、まだ……。

そうして、シーツを掴み、歯を食いしばる。
絶対、いい、なんて言ってやるものかと、唇を噛む。

こんな夜も、あっていい。
きっと、明日に続く、夜だから。




<了>