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 お婿にいった四+カカのお話
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2007年02月18日(日)
びとぅぃーん・ざ・しーつ 10)


綺麗だ。

それが第一印象だった。
濃いグレーの右目は光の加減で、時に青みがかって見えたり緑を帯びたりするのは知っていたし、写輪眼が紅のなかに黒い勾玉のような文様を刻んでいるのも知っていた。
けれど、戦闘中の張り詰めた空気のなかで遠目に見るそれと、目の前にある色違いの両目は、別物に見えた。

すぅっと先輩の左の瞼が閉じ、目を切断するように走る傷跡が繋がる。
そしてボクは思い出した。
ここは、野営地じゃない。
敵の様子を窺って身を潜めている場所でもない。
里の中、中忍以上に支給されるアパートのひとつ。

「カカシ先輩」
ボクは先輩を抱き寄せるように腕に力を込めた。
「先輩は、眠れるんですか、このまま」
幾度も生死を共にしたはずの同胞を亡き者にした、こんな日に。
何事もなかったかのように、安らかに眠れるのですか?
安らかに眠れるんだとしたら、なぜ。
いつも、仲間を背に庇いながら戦うのですか? 少なくとも里の中で最も、任務における死を納得しているはずの暗部にいて。
眠れないボクに気づきながら、自分はさも、いつもと変わらず眠れるようなふりをして、いったいどんな想いをどれだけ、胸の内に抱え込んでしまうつもりなんですか?

でも、ぐるぐるとボクの心の内に渦巻く質問は、口の端に上ることがない。
そんな質問をまっすぐにぶつけた途端、先輩は貝が口を閉ざすようにピッタリと自分を閉ざしてしまう。
たぶん……そんな気がする。
傷つきやすく、繊細な内面を、その卓越した能力で覆い隠そうとしているのだから。
ボクごとき、暗部の後輩に気づかれ指摘されでもしたら、きっと二度とこんなふうに、かまってくれることはないだろう。

不意に、胃の腑から燃えるような熱が沸き起こってくる。
それは喉でつかえて、まるでボクの息の根を止めようとしているかのようだ。

この感情はなんなのだろう?
この息詰まる苦しさは。
ボクは、いったい……。

「テンゾ? テンゾー? おい、テンゾウ!」
軽く頬を叩かれ、ボクは我に返った。
「大丈夫?」
軽く咳き込みながら、ボクは頷く。
「だ……いじょ……ぶ」
それに続く「です」は、かすれてしまった。
泣いているみたいにも見える笑顔で、先輩は「びっくりした」と言った。
「いきなり、息止めるから」
ああ、なんだ。息を止めていたのか。
そう思ってから、いや、今の自分のこの状態が異常なのだと認識した。
息を止める? 無意識のうちに? そんなことがあっていいはずがない。
呼吸を整えるのは、忍に限らず戦闘に携わる者にとって基本中の基本だ。
チャクラを練るのは、ある程度、経験を積まないと難しい面もあるが、己の息を整えるのは、ごく幼い子でも教えられれば可能なのだ。
そんなことが、ボクは今、できなくなっていた?

「先輩」
ボクの呼びかけに、先輩は「なーに」と答える。
呼びかけてから、ボクは先輩に向かって語る言葉を自分が何も持っていないことに気づく。
「いえ。すみません。ご心配おかけしました」
「あのね、忍も人間なんだから」
先輩の両腕は、いつのまにかボクの背を緩く抱くように回されていた。
「感情をコントロールすることは大事だけど、感情があるってことを、忘れちゃだめだよ」
はい、と答えようとして、また胸が詰まった。