日々の泡

2010年06月08日(火) 雑録

GIve you anything but love アン・バートン*あべさん
企画課のあべさんは多分四十五歳くらいでいつも普通の世界から少しずれたところに生息している。
呼びかけると、宇宙ステーションとの交信だって今時はこんなにタイムラグはないべと思うほどの間があってから「…はい」と返事をする。
ああ…この感じはなんだろう?
そう…まるであべさんの顔の前に、マシュマロであるとか、綿飴であるとか、メレンゲであるとか…
そんな口の中に入れれば間もなく正体がなくなってしまうようなふわふわしたものが浮いていて、
誰かに呼ばれると、まず、それを「あむ…」と飲み込んでからでなければ返事をしてはいけないという個人的なルールがあるみたいだ。
あべさん!
と呼びかけると、おもむろにデスクから顔を上げたあべさんの目前に例のふわふわした物体が浮いていて
あべさんはまず「あむ…」とそれを当然のように飲み込んで
先祖代々の家訓を護ったのだというような満足感をたたえて「…はい」と応える。
時々短気なわたしは「いらっ」とするわけだけれど、
ところでそのふわふわした物体は、実のところどんな味がするんだろう?などと尋ねてみたい気もするわけだ。
*ハイトースト
毎週一回コープの個別宅配「おうちコープ」を利用している。
最近ハイトースト1.5斤をオーダーしている。
米麹発酵の食パンで結構おいしいと思う。
配達日当日の朝に焼かれた物が届く。
厚めに切ってトーストして、無塩のカルピス発酵バターをたっぷり塗って食べる。
挽きたての豆で淹れたコーヒーと。
ああ…極楽極楽…
*最初の一滴
ここ数週間のうち、曇り時々雨という予報が数日あった。
空は薄曇りであったけれど、仕事をしている間は全く降る気配を見せず
これはよかったね、降られずに帰れそう…
なんて同僚たちと話していると
さて帰宅時間…
職場の建物から出て、前庭の歩道をに三歩歩き始めると…
お…
降ってくるのだ、最初の一滴。
ふん…大当たりだね。
*アン・バートン
ちょっとウェットな宵にはアン・バートン
マイミクの人から教わったオランダのシンガー。



 < 過去  INDEX  未来 >


茉莉夏 [MAIL]