2009年12月28日(月) |
遠くの流れ星 加藤和彦さんのこと |
そういえば… とある時ふと思ってその人の近況をだれかに尋ねたり調べたりすることがある。 それは特に親しくもないのだけれど心に残っている人だったり 有名人だったりするわけなんだけど。 夜空を見上げて星野位置を確認するようにわたしはその人の近況を確認したくなる。 今頃何をしているのかな?何を読んでいるのかな?何を食べてるのかな?どんな音楽を聴いているだろう? それは作家だったりアーティストだったり友だちだったり… 加藤和彦さんというのも時々ふっと心に立ち現れるひとりだった。 ミカバンドとかスネークマンショーとか…楽しい小さな秘密とたくらみと… アルバムのクレジットにわたしは加藤さんを見つけたものだった。 様々な人たちの、70年代を振り返るエッセイの中にもさりげなく加藤さんが現れる。 ロンドンの空港で 表参道のカフェで 田舎の小さなAM局の廊下で ジャマイカのスタジオで 時代の流れを旅していた人たちが加藤さんに偶然出会う。 まるで、加藤さんがコンパスを持って先頭を歩いているみたいに そして、加藤さんはちょっと後ろを振り返って微笑んで言ったのかもしれない。 「こっちの方が楽しそうだよ…」 わたしにとって遠くの星のような加藤和彦さんが 違う星雲へ移っていった。 あまりに遠くで もう近況がわからなくて さびしいです。
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