日々の泡

2008年07月16日(水) 心配性

楽しい時間
きれいな色のおはじき
奥まった路地にある小さな小さなお菓子屋のショートブレッド
お金がどんどん舞い込んでくるお財布
鉢植えのラベンダー
めっきり白髪の目立つようになった母親
空気のように大事な夫
それは小さなこどもの頃からのこと
いつもいつも不安のかたまりが胸のここにある。
大事なものがなくなった時のことを考えるともやもやと胃のあたりからげんこつのような不安がせり上がってくる。
だから、大切なものが増えるのが怖く
素敵な友だちが出来るのがせつなく
人にやさしくされることがしんどかったりする。
けれど
いざ失ってみると
失う心配から解放されて不思議と安らいだりする。
そんな不安な心持ちを「執着」というのだろう。
 ターシャが亡くなった。
それは、もうひと月も前のこと。
わたしは、亡くなってから大分経ってから知ったのだった。
92歳…
可憐で慎ましやかな花々 コーギーたちにかこまれていた彼女は
空の上の花園にひとり旅立って行った。
わたしの気持ちはと言うと
安らかなのだけれど
それは執着から解放されたものとは違って
自分を生き抜いた素敵な人が旅立っていったという充足感。


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茉莉夏 [MAIL]