社会で働いている人は必ずどこかの学校で教育を受け、卒業しています。これら学校は卒業しても経歴として一生付いてくるものです。 学校を卒業するのは一人ではありません。毎年、何人もの人が同じ時期に卒業するわけですが、歴史があったり、毎年の卒業生が多ければ多いほど同窓生の数も増えてきます。
社会の中にはいくつもの業種、業界があるものですが、不思議なもので同じ学校の同窓生が多く集まる場合があります。これら同窓生はお互いが同じ学校出身ということで仲間意識を持ち、一種の集団を形成します。学閥です。
ところで、日本全国には歯科医師を養成する大学歯学部、歯科大学が全部で29校あります。これら29校の中には第二次世界大戦以前から設立されている歴史のある大学があれば、第二次世界大戦後、歯科医師不足を補うために新設された大学歯学部、歯科大学があります。これら29校にはそれぞれ同窓会があり、卒業生、同窓生の親睦と情報伝達を図っています。 この中でも第二次世界大戦前から存在する歯科大学の同窓会は会員数が多いのが特徴です。会員数が多いということは、歯科界においてそれなりに発言力が大きいことを意味します。特に、歯科医師会関係では昔からある大学の出身者ならびに学閥が重要なポストに付くことが多いのが現状です。 先日もある歯科医師会組織の幹部の出身大学を調べましたが、見事に歴史のある大学の出身者で固められていました。
学閥に関してはいい面、悪い面があることと思います。正直言って、僕はこの学閥が好きではありませんが、同じ同窓生の先輩によれば、同じ同窓ということで恩恵を受けることが多いとのこと。 僕は歯医者であれば学閥関係なく、同じ歯科医師として歯科の発展に貢献していきたいと願っていますが、詳細は書きませんが、どうも歯医者の世界もこの学閥によって左右されることが多いようです。
この手の話を他の業界の友人と話をすると、同じような学閥主義がはびこり、苦労をしているとのこと。学閥よりも一人一人の人となりで判断し、付き合ったり、仕事をしていかないといけないと思うのですが、このようなことを言うと、歯医者の仲間うちからはきれいごとを言っていると反論を受けるのは非常に悲しいことです。
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