昨日の午前中のことでした。ある患者さんの治療をしていると突然“ゴー”という地響きの音がしました。“もしかして”と思うや否や突然“ドン”という音がしたかと思えば診療室が数秒揺れたのです。地震でした。
当地は平成7年に阪神淡路大震災に遭遇しました。この阪神淡路大震災前後まではほとんど地震を感じたことはなかったのですが、最近は時折地震を感じます。地震といってもそれほど大きな揺れではなく、せいぜい震度1〜2程度のものですが、これら地震は夜間や明け方がほとんどでした。昨日のように午前の診療中に地震が起こったことは初めての体験でした。
幸い、地震は数秒で収まりました。その後のニュースで確認すると、震度は1。大した揺れではなかったはずですが、実感としてはもっと揺れていたのではないかと思うぐらいの揺れだったように思います。 診療所は多少揺れた程度で何も損傷は見られませんでした。それよりも安心したのは患者さんでした。診療台の上に寝てもらいながら治療を受けていた患者さん。地震の際には直ぐに患者さんの口から診療していた僕の手を出し、患者さんが何か飲み込まないようにするのが精一杯。患者さんに地震のことを尋ねると
「いや〜、地響きとともに地震が起こるとは思いもよりもよりませんでした。貴重な経験ができましたわ〜、ハッハッハ・・・。」
患者さんの笑いが救いでした。阪神淡路大震災以降、診療中、地震に襲われたことを想定した対策を検討、シミュレーションしてきましたが、いざ不意に襲われた地震に対してはなかなかうまく反応ができません。地震、雷、火事、親父と言いますが、地震を最初に言う理由が今更ながらよく理解できました。地震はやはり怖い。
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