歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2009年03月02日(月) デジタルスケジュール管理への違和感

「兄貴、これ結構便利だよ」

先週末、我が家を訪れた愚弟が僕にある物を見せてくれました。ある物とはこれです。PDAですね。愚弟は友人の勧めでスケジュール帳の代わりに使い始めたそうですが、結構重宝している代物なのだとか。中に入っている純正ソフトが気に入らなかったそうですが、フリーウェアのソフトをインストールしたところ、非常に使い勝手がよく今では常に携帯してスケジュール管理に使用しているのだとか。

「パソコンとの連携もいいし、付いているこのペンを使えば手書きのメモも保存しておくことができるんだよ。」

単にスケジュール管理だけではなく、備忘録代わりとしてもかなり使い勝手がいいようです。以前からスケジュール管理にPDAを使用している知人を知っていましたが、愚弟もその便利さに魅せられ使用しているようです。

最近、PDAのみならず携帯電話に自分のスケジュールを管理している人をちょくちょく見かけます。多機能化した携帯電話にはスケジュールを管理できる機能が付いています。常に携帯している携帯電話に必要なスケジュールを打ち込み、活用している人は少なくないはずです。僕の周囲を見渡しても何らかの行事や予定が入ると直ぐに携帯電話を取り出し、入力している人を見かけることが多くなりました。

確かにPDAも携帯電話も実際に使いこなせばかなり便利なスケジュール管理ツールになることでしょう。僕がこれら電子機器を使いこなしていないだけかもしれませんが、現在の僕は未だにスケジュール管理は手書きメモです。1ヶ月単位の見開きスケジュール帳に予定を書き込み、確認する。残っている余白を備忘録として活用する。

僕自身、この日記はパソコンで打ち込んでいますし、メールも頻繁に使用しています。写真もデジカメですし、音声データや映像データもデジタル化したものを使用していますし、管理しています。デジタル機器を充分に利用できる人とできない人との格差をデジタルディバイドと呼んで久しいですが、僕自身はデジタル機器はそれなりに利用し、重宝している方だと思います。

けれども、スケジュール管理に関してはどうしてもデジタル化になじめません。その理由は何だろう?
自問自答するに、スケジュールに対する印象がデジタル化できる代物ではないという思い込みがあるからかもしれません。
今のPDAや携帯電話は非常に見やすく、直感的に確認しやすいものに仕上がっています。紙製のスケジュール帳に劣らない拡張性、融通が利くものなっています。
そのことはわかっているのですが、自分の手で紙の上に書く行為は、頭の中に何か絵やイメージを描きやすい、想像しやすい気がします。スケジュール管理をしっかりする管理するという点ではデジタル機器は非常に有利でしょう。ただ、時間の流れを感じながらスケジュールを体感するために、僕にはまだまだ紙とペンの力、アナログの力が必要なように思います。
また、スケジュール管理にデジタルを導入してしまうと、人間関係が非常にクールになってしまうような思いもあります。人間関係は時として言葉で表せない間、雰囲気というものに左右されるもの。スケジュールが人と人との約束によって成り立つならば、デジタルで表せないものもあるはず。デジタル機器に頼り過ぎると、豊かな人間関係が何か味気ないもの、希薄になってしまうようにさえ感じるのです。
それと、デジタル管理に必要不可欠な精密機器に対して避けられない故障の心配があります。紙のスケジュール帳の場合、少々乱暴に扱っても問題ありませんが、PDAや携帯電話となるといくらコンパクトに丈夫になったとはいえ、何か物理的な衝撃により使えなくなる可能性は否定できません。いくら安価になり、バックアップを取っていれば問題ないかもしれませんが、何かとズボラな僕にとってこの点も僕がスケジュールをデジタル管理するに当たり二の足を踏む理由です。

スケジュール管理はアナログ管理の最後の砦のようにさえ感じてしまう歯医者そうさん。単に時代遅れかもしれませんし、紙とペンには少しでも接点を持っていたいあがきなのかもしれません。


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