「先生、もっと勉強せんといかんわ!」
先日、ある勉強会で某先生から言われた言葉です。専門分野のあることで某先生に質問していたのですが、僕がある基本的な質問をした際、某先生思わず口にした言葉でした。 正直言って、久しぶりに強烈な刺激を受けた言葉でした。某先生からすれば今頃になってこんな基本的なことをわかっていないようではプロとして失格。もっと勉強、研鑽を積むようにというお叱りと激励の意味で強く言われたのでしょう。 僕自身も自覚していました。自分がこの程度のことを知らずに質問をすることが如何に自分が勉強していないことを曝け出すことになるかを。ただ、聞かぬは一時の恥、知らぬは一生の恥という諺もあります。恥を忍んで尋ねたわけです。
自分が勉強不足であるとは思いながらも、他の専門家から改めて指摘を受けると、思わず考え込んでしまいます。自分の肝っ玉が小さいこともあるでしょうが、その反面、自分自身にどこか気の緩みがあることを指摘されたような感じがしました。 今年の4月で僕は歯医者になって18年になります。世の中、新陳代謝が激しいのと同様、歯科においてもいろいろな面で変化があるもの。基本は変わらないのですが、新しい知見、所見が次々と出てきます。僕が学生時代に習ったことが今では通用しない、否定されているなんてことが結構あるものです。また、新しい技術、材料、製品、器械が考案され、今では歯科業界のスタンダードとなっていることもあります。常に新しい情報には真摯に耳を傾け、取り入れ、患者さんに還元しないといけないのですが、時にどこか慢心が出てきて、“これでいいだろう!”と安易に考えてしまっていたのかもしれません。
そういった意味で今回のお叱りは改めて僕の目を開かせてくれたと感謝しています。まだまだ学ぶことは多いもの。これって歯医者である限り、一生続くのかもしれません。けれども、そんな変化があるからこそ僕は歯医者稼業が面白く感じるのかもしれません。
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