2008年10月02日(木) |
講義をするのは難しい |
これまで何回か書いていることですが、僕は歯医者をしながら週1回某専門学校で非常勤講師として学生に講義をしています。一年のうち半年は講義を担当しているのですが、夏休みの中断を終え、9月半ばから後半の講義が始まっています。
一回の講義は90分の講義ではあるのですが、毎度準備には休みの日が一日潰れます。しかも、最近週末は他用で家を留守にすることが多く、そのため、休みの日を講義準備に当てることができません。まあ、このことは何ヶ月も前からわかってはいたことなので、前もって準備はしてきたつもりですが、それでもいざ講義に臨もうとすると、いろいろと悩みます。
某専門学校で講義を担当して3年。既に何を講義すればいいかは充分に把握しているつもりです。ところが、僕の担当科目は細部に微妙な変化がある科目です。教科書をみていると、昨年までの内容と変更になっているところが何箇所もあり、その都度、自分が得てきた知識を修正しないといけません。そのため、前年まで作成していた資料が使えなくなることが頻繁にあります。学生には最新の知識を教えなければならない義務があります。過去の古くなったことを教えているようでは講師として失格です。
また、講義を続けていると少しでもわかりやすくしたいという欲求が強くなってきます。自分なりに担当科目を勉強していると、いろいろな発見があるもの。かつてわからなかったことが理解できるようになったり、以前無視していた内容が実は非常に大切なことであるようなことがあるのです。今更ながら学生時代にもっと勉強しておくべきだったと後悔しますが、学生には僕の過ちをして欲しくないという思いから、参考文献を読んだり、資料を作り直していると、正直言っていくら時間があっても足りません。
実際に講義をしていると、講義の時間配分にはいつも悩まされます。ここは是非強調しておきたい、この部分は熱く語りたい、学生には是非とも知ってもらいたい。講義にはそんな場面がいくつもあるのですが、そこで時間を費やしていると、その日の講義予定で説明できずに終わってしまう場所が出てきます。結局、軽く流すだけになってしまい、学生に迷惑をかけてしまう。そのようなことがしばしばです。
講義が終わった後は、いつも自問自答です。反省しきりです。自分なりに一日の講義を振り返りながら何が良くて、何が悪かったのかを振り返りますが、大きな声では言えませんが、今まで一度として満足のいく講義をしたことがありません。 このようなことを書くと僕の講義を聞いている学生に非常に申し訳なく思います。最低限、学生に知っておいてもらいたい場所はきちんと講義をしているつもりではいるのですが、果たしてそれが学生に充分伝わっているのか?少しでも伝わって欲しいと願いつつ、もっと講義について工夫をし、試行錯誤をしないといけないなあと感じます。学校の先生というのは毎日大変だろうなあ。そのようなことを思う今日この頃の歯医者そうさんでした。
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