歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2008年09月29日(月) 10月から歯科治療費値上げです

今日は9月29日。9月も残り2日となりました。明後日からは10月。この調子ではあっという間に平成20年も過ぎていきそうです。

さて、今頃伝えて遅すぎるとお叱りを受けるかもしれませんが、この10月から歯科の保険治療費が若干上がります。治療費が上がる項目は金属製の被せ歯、ブリッジや部分入れ歯などが相当します。
これまで何度か取り上げてきたことですが、歯科で用いる金属に対する費用は一種の公定価格となっています。国がその価格を決める仕組みになっているのですが、昨今の貴金属類の高騰により、実勢価格と保険診療で定められた金属価格がずれてくることが多くなりました。そのため、国では半年に一度保険診療で用いる貴金属の価格を見直すことになっているのですが、今回、この価格が上がることになったのです。その結果、10月から歯科医院でセットされる金属製の被せ歯、ブリッジ、部分入れ歯の治療費用が値上げすることになったのです。

この不景気の時代に値上げとは何事だ!とお叱りを受けるかもしれません。お気持ちわからないでもありませんが、実際のところ、我々歯科業界では国が定めた金属の公定価格が低いため、金属製の被せ歯、ブリッジ、部分入れ歯を作れば作るほど持ち出しになっていたのです。それくらい貴金属の実勢価格と国が定めた公定価格が違いすぎていたのです。国が定めた歯科用貴金属の公定価格が実勢価格よりも低く、逆ザヤ状態となっていたのです。

回の歯科用貴金属の公定価格改正で何とか逆ザヤ状態は脱せられたようなところがありますが、それも今後の貴金属相場の変動によってどうなるかわかりません。今後、貴金属の実勢価格が上昇すれば、再び我々歯科業界は持ち出しとなり、苦しい経営を迫られることになりかねません。

皆さんの中には10月に金属製の被せ歯、ブリッジ、部分入れ歯といった補綴物を装着される方がいるかもしれません。周囲に該当者がいらっしゃるかもしれません。誠に心苦しい限りではありますが、10月以降これら補綴物をセットされた時には9月よりも高い治療費になっていることを理解して頂きたいと思います。


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