2008年09月22日(月) |
話し出したら止まらない人 |
自分で書くのも恥ずかしいことではあるのですが、元来僕は口下手です。自分が思っていることを他の人に伝えるだけなのに、思ったことをそのまま言葉にできない。そのジレンマに長年苦しんできました。 発言を許されてもいざ何かモノを言おうとすると、“え〜”という言葉ばかりがでてきて、適切な言葉が浮かばないのです。そのため、どうしても無口になってしまいがちです。周囲からみれば、“大人しい”とか“聞き上手”とか言われそうですが、実は単に口下手だけ。どうして自分はこんなに口下手なのだろうなあと思い続けています。 現在は、多少口下手の傾向は改善しているかもしれません。諸事情で人前で話す機会が増えてきたものですから。口下手だと言っていられず、事前に話すことを考えたり原稿を作ったりしながら対処してきたつもりです。それでも、多勢の前で言葉を話そうとしても緊張してしまい、ついつい言葉に詰まったり、噛んでしまったりするのが常です。アドリブで話すなんて夢のまた夢です。
そんな僕からすれば、話ができる人はうらやましい限りです。幼少の頃は、周囲の女の子がそうでした。ずっと話し続けている様子を見ていると、僕も同じように話がしたいと思っていたものです。 僕の友人の中にも話し出したら止まらないような奴が何人もいます。“お前は一体いつ黙っているんだ?”と問いたくなるくらいしょっちゅう話続ける友人。僕は専ら聞き手にまわりますが、次から次へと話が続く様子を見ていると、これは一種の才能なのかな?とも感じてしまったことがあります。
現在の仕事関係では、僕の地元歯科医師会の上司の一人であるO先生。この先生も話し出したら止まらないのです。以前、地元歯科医師会の最高責任者であったO先生。理事会の冒頭で挨拶を始めるや否や話に熱が入り、いつになく長い話だなあと思い時計を見てみると、何と1時間を回っていたなんてことがありました。これは今でも地元歯科医師会の伝説になっているくらいの挨拶ではあるのですが、それにしても凄い才能です。 先日も、ある一般市民向けの講座でO先生が講師として担当され、僕が資料やスライドの準備を手伝ったのですが、実際の講座での講演では、一枚のスライドだけで何分話すことができるのだ?と問いたくなるくらい話が次から次へと出て来るのには正直驚きました。結局用意していたスライドを全て紹介することができず、最後の方のスライドは飛ばさざるをえなかったおまけがついておりましたが・・・。
そんなO先生の話を地元歯科医師会の仲間と話をしていると、 「話が途切れないのはある種の特技かもしれないけど、聞かされる方は大変だよ。上司だから話が長いなんて言えないしね・・・。」
僕は口下手なので、O先生の話しぶりには憧れのような気持ちを持ちますが、人によっては確かに一度話し出したら止まらない、淀みなく話が続くというのは時として閉口するものかもしれません。
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