今回の連休中、僕は某所へ自家用車で出向いた時のことでした。自宅から20分くらいの交差点で停車した際、僕は何気なく左側を見ました。左側には中古車センターがあり、何台もの中古車が展示されている光景が目に入りました。いろいろな車が展示されているなあと思いながらふとある場所に視線が行った瞬間、僕はある車に思わず目が行ってしまいました。その訳は、その車が昨年まで僕が乗っていた車にそっくりだったのです。
昨年、僕は車を買い替えました。平成11年に購入したN社のSという車でした。車の性能としては中庸をいくといった感じだったでしょう。僕にとっては乗り心地がよく快適に仕事場へ出向いたり、家族で利用したりした車でした。諸事情があり8年間乗り続けたのですが、8年間乗り続けているとそれなりの愛情も出てくるものです。本当ならずっと乗ってみたいなあと思っていた車でしたが、車検や買取のことなどから昨年、今乗っている車に買い換えたのです。
新車を購入する際、ディーラーの担当者が言いました。 「先生の乗っていた車はきれいにして中古車として第二の人生を歩むことになると思いますよ。」
名残惜しいとは思いながらも、Sの写真を何枚も撮りました。その後、Sはディーラーの担当者に引き取られていきましたが、Sの後姿を見て思わず目頭が熱くなってしまいました。何か長年付き合っていた親しい友人と別れるかのような感じがしたからです。
あれから10ヶ月余り、僕が交差点の中古車センターで見かけた車の車種はSでした。このSの値札に走行距離、車の製作年度が記載してあったのですが、いずれも僕がかつて乗っていたSと同じだったのです。僕は直感しました。これはかつて僕が乗っていたSじゃないかと。
そう思っていると信号が青に変わり、僕は車を動かすことになりました。中古車センターに置いてあったSは本当に僕が乗っていたSかどうかはわかりませんが、何気ない直感、結構当たっているような気がします。時間に余裕がある時、一度確かめに行ってみようかな?それまではどうかあのSが売れないように。そんなこと思ってしまった、歯医者そうさんでした。
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