歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2008年09月05日(金) ハエ叩き名人

昨日、インターネットでニュースを見ていると、このようなニュースが流れていました。

米カリフォルニア工科大のマイケル・ディキンソン教授らは、1秒間に5400コマ録画できる高解像度・高速度カメラを使い、ほぼ360度の視野がある目を持っているショウジョウバエをハエたたきで狙う実験を撮影・分析したとのこと。
その結果、ハエは飛び上がる前に脚を使って体の重心を微妙に移動させ、ハエたたきが来る方向とは反対に飛べるように準備することがわかったそうで、この動きには0.2秒ほどしかかかっていなかったとのこと。
これは、ハエの神経系に、危険が迫る方向と、脚や体の適切な動きを即座に結びつける「対応表」のような仕組みがあることを示すのだそうです。
同教授は「ハエたたきのコツは、ハエが今いるところを狙うのではなく、逃げる方向を先回りすること」とアドバイスしているそうですが・・・


誰もが一度はハエをハエたたきで叩こうとして、逃げられてしまう経験はあるのではないでしょうか?かつて、多くの家ではハエ取り紙が吊り下げられ、多くのハエが粘着性のあるハエ取り紙の上に捕まっていたものです。最近の日本では公衆衛生環境が改善したため、ハエの数は劇的に少なくなってはいますが、それでも少し油断をして不潔になれば、ハエはたかってきます。

ハエを取り除くには殺虫剤を使う手もありますが、僕自身は、やはり昔ながらのハエ叩きを用いてハエを退治するのが常です。ところが、ハエは非常にすばしっこい。ある場所に止まっていて今がハエを叩くチャンスだと思い、ハエ叩きで叩いた時には既にどこかへ飛んで逃げている。こんな時非常に悔しく思うのは何も僕だけではないでしょう。
そんなハエがすばしっこいメカニズムの一部がこの度の研究でその一端が明らかになったようなのです。今回の研究グループの研究者の一人は、

“ハエたたきのコツは、ハエが今いるところを狙うのではなく、逃げる方向を先回りすること”
とアドバイスしているようですが、この研究者には是非僕のお袋を紹介したいと思います。何せお袋はハエ叩きでハエを狙うものなら、百発百中のハエ叩き名人だからです。

これまで、僕はお袋が何度もハエを叩くのを見てきましたが、これまでほとんどハエを取り逃した光景を見たことがありません。一度狙った獲物は絶対に逃さない。そんな感じなのです。
以前、お袋にハエを叩くコツを尋ねてみました。すると、お袋は

「ハエの正面から叩こうとしても無駄よ。必ず間一髪の差でどこかへ逃げてしまうのが関の山。ハエの背後から忍び寄って、ハエの後から素早く“パシッ”と叩く。これがコツよ。」

お袋が力説するには、ハエの視野は広いので正面から叩こうとしても直ぐに逃げられてしまう。ハエの背後はハエにとって死角になるので、死角を利用して叩こうとすれば、ハエが感知する前にハエを叩くことができる。これがハエ叩きのポイントのようなのです。

今回のニュースで報じられていた大学研究グループには、是非お袋の知恵を授け、ハエの動きをよりよく分析できるようにアドバイスしたいものです。


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