歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2008年09月02日(火) 福田総理辞任に思う

昨夜、一日の診療を終え、夕食を取った後テレビを見ていると、突然流れたニュースでした。福田総理辞任。

ほどなく福田総理辞任記者会見が行われました。記者会見の概要はここに記されていますし、ご存知の方も多いのではないかと思います。

僕自身、福田総理の辞任会見を見ましたし、再度、ここも読み直してみましたが、辞任の理由に関して理解できませんでした。いろいろと政治的なからみ、会見でも言えない裏事情、精神的なストレスがあったのかもしれません。それにしてもなぜこの9月1日に辞任しなければいけないかの理由がはっきり見えませんでした。

先日、某地方の歯科医師会の役員を務めていた歯医者が突然辞表を出したという知らせが耳に入りました。先週末、偶然その方と会う機会があり、話を聞いてきたのですが、いろいろと歯科医師会の仕事上のご不満があったようで、これ以上某地方の歯科医師会の役員として仕事をすることができず、辞めたとの説明がありました。
僕は聞き役に徹しましたが、内心、穏やかではありませんでした。なぜなら、この歯医者の辞め方が任期途中だったからです。歯科医師会という組織は2〜3年に一回役員が交代します。任期は2〜3年制です。一度役員を引き受けたからには任期中は仕事をしなけれならない義務があるはず。本人の体調が優れない場合や家庭の余程の理由がある場合は別でしょうが、少なくとも仕事の不満があっても途中で仕事を放り出すようなことは非常に無責任な行為になります。本人は辞めてせいせいするのでしょうが、残された人たちが辞めた人の仕事をかぶらなければならないですし、非常な迷惑です。
僕自身、地元歯科医師会の仕事をしていますし、ある役職についていますが、どんな状況であっても任期中は辞めないつもりでいます。不満があるなら、任期を全うしてから次の仕事、役職を受けない。これが筋だと思うのです。

閑話休題。任期途中の総理辞任についてはいろいろと議論のあるところでしょう。けれども、総理には衆議院の解散権があります。また、内閣を総辞職させることもできます。政治的に行き詰まったなら、衆議院を解散し、国民に真を問うのが筋だと思うのです。それができなければ、任期を全うし、政治的空白を生じさせないことが国の最高指導者としての務めではないかと感じます。

昨年の安倍元総理の辞任といい、今回の福田総理の辞任といい、あまりにも唐突。本人はそれでもいいのかもしれませんが、周囲は大いなる迷惑であることは確かです。こんなに国の内外が大変で、問題山積である時期に一国の総理がいなくなる事態は避けなければならないはずなのに、それができない総理というのは・・・。呆れてモノが言えません。


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