2008年08月28日(木) |
ためしてガッテン 常識逆転!自宅で虫歯を治す方法 について |
昨日、夕食の後何気なくテレビを見ていると、この番組が放送されていました。この日のテーマはむし歯に関することでした。興味のある方は再放送があるのでそちらを見て頂きたいのですが、内容を要約すれば以下のようなことだったと思います。
・むし歯は歯の外側から起こるのではなく、むし歯菌から出た乳酸が歯の表面の隙間から内側に染み込み、内側から起こる。 ・ただし、初期むし歯の状態であれば唾液中のカルシウムにより歯の内側から起こっているむし歯は修復される。 ・歯には口の中のpHが5.5以下であれば歯が溶けてしまい、むし歯になりやすくなる。 ・だらだら食いをしていたり、寝る前に食事をしていると、口の中の唾液が少なくなるため、唾液がむし歯菌によって作られた酸を中和したり、唾液中のカルシウムによる修復が起こりにくくなり、結果としてむし歯になる。
結論としては むし歯を予防するためには唾液中に含まれるカルシウムが歯に働きやすくなるよう、間食を避けること。そして、定期的な歯磨きと定期的に歯医者を受診し、専門家によるチェックを受けること
だったように思います。
以前であれば、むし歯というのは歯に残った食べ残しによりむし歯が発生する。むし歯が発生すれば直ぐに処置をすることが大切だということが言われていたのです。 ところが、長年の研究により口の中の歯は唾液中のカルシウムと常に新陳代謝することがわかってきたのです。すなわち、いつも同じように見えていた歯に唾液中のカルシウムが入り込み、むし歯になりかけていた部分も修復されることがわかってきたのです。この微妙なバランスが崩れた時、むし歯が生じる。これが今のむし歯の定義になったと言っても過言ではありません。
こうした研究結果からむし歯に対する予防法も変わってきました。これまではむし歯にならないような歯磨き方法に重点がおかれてきたのですが、今ではむし歯にならないような口の中の環境を維持することに重点がおかれてくるようになったのです。 具体的には唾液が出やすいように、よく噛み、咀嚼すること。だらだら食いや間食を極力避け、一日三度の食事を取ることなども指導の対象になったのです。 もちろん、歯磨きの重要性は以前とは変わっていませんが、歯磨きも唾液が少なくなる時間帯、特に就寝時には行わないと、むし歯になりやすいのです。
ちなみに、唾液の働きによるむし歯予防ですが、これはあくまでも初期むし歯と呼ばれている状態において有効です。番組でもフリップが出ていましたが、一度穴が開いてしまったむし歯の場合には唾液による修復は不可能です。歯医者で治療を受けないといけません。 また、番組では3ヶ月〜6ヶ月に1度の定期検診、メインテナンスの重要性が紹介されていましたが、まさしくそうで、歯の健康を守るために、一人でも多くの人がかかりつけ歯医者を見つけ、受診して欲しいと思います。
歯医者というと痛くなってから行く所だと思っている人が多いと思いますが、今では痛くなる前に行く所になりつつあります。結果的に、歯の治療費が少なくすみ、歯の健康も維持でき、全身の健康維持にもつながるのです。
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