歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2008年06月04日(水) 台所に立ったことが無い男

「結婚して今年で13年目になるけど、そうさんが台所で料理をしている姿を見たことがない。」

嫁さんに言われた言葉です。この言葉、正確ではありません。実は僕は結婚してから台所で料理をしたことがあります。それは上のチビの出産の時、嫁さんが不在で家に僕一人だけがいた時です。何を料理したかどうかは敢えて書きませんが、その時以外、確かに僕は台所で料理をしたことがありません。それどころ、これまで生まれてから台所に立って料理をしたことはほとんどありません。包丁を握ったことも片手で数えるほどしかないでしょう。チビたちからも

「パパが料理を作ることは絶望的だね」
と言われる始末・・・。

どうしてなのだろう?自分で自問自答してみました。幼少の頃、僕はお袋の祖父母と一緒に暮らしていました。親父とお袋は歯科医院を開業して間もない頃でしたので、家事全般は祖母が切り盛りしていました。大正生まれの祖母は昔気質なところがある人でした。家事については男がやるものではない、男は仕事に専念するべきもの、家を守るのは女の仕事と固く信じ、自らも実行していた人でした。そんな祖母ですから、台所に関しても自分の城であるという思いが強く、つねに祖母が台所に立って料理をしていたのです。
そんな祖母は僕に

「料理はおばあちゃんやお母さんが作るから、あんたは料理ができるまで待っておきなさい」
と何度か言われていた記憶があります。
このことが頭の中に刷り込まれてしまったわけではないでしょうが、僕は台所で料理を作ることは祖母やお袋の家事をする邪魔であるように感じたまま、年だけ食っていったように思うのです。

昨今、男性でも料理が上手な方がたくさんいます。何よりも有名料理人や有名シェフと呼ばれる人たちの大半は男性です。男性が料理を作ってはいけないルールは何もありません。
普段は仕事がありますから台所に立つ時間はあまりありません。けれども、休みの時ぐらいは台所に立ってもいいのではないかとは思います。料理そのものには興味がありますが、実際のところ、料理を作るために台所に立つとなると・・・。
ソレ相当の気合が必要そうです。


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