歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2008年05月02日(金) 持つべきものは友

長年同じ地で歯科医院をしていると一定の数の患者さんができてくるようです。今の地で親父が開業をして30年以上経つのですが、親父をかかりつけ歯科医としている患者さんが確実にいます。言葉は悪いですが、僕が歯医者として何とか仕事ができているのもそんな親父の患者さんのおこぼれがあるように思います。歯医者というのは患者さんが来院して初めて飯を食っていけるものですから。いくら腕が良くても、外面がよくても患者さんが来院しない限り歯医者として生活することはできません。

うちの歯科医院では初診の患者さんには必ず問診表に記入してもらっています。問診表の中には患者さんの来院目的や過去の病歴、歯科医院の受診歴などの記入欄以外にどうやって来院されたかということを問う欄があります。うちの歯科医院では誰の紹介で来られたのか?を記入する欄があるのですが、先日、初診患者さんの問診表を見ていますと、この欄に僕の小学校時代の友人のY君の名前が書いてありました。この患者さんにこのことを尋ねると、

「歯のことを悩んでいたらYさんにこちらを勧められたのです」
とのこと。

Y君とは30年以上の付き合いになるのですが、既にY君の口の中の管理をして10年以上が経過します。定期的にうちの歯科医院を受診してくれるY君ですから、それなりに信用してくれているのだろうなあとは感じていたのですが、こうやって自分の知人を紹介してくれるとは、予想もしていませんでした。

先週末、たまたま某所でY君とばったり出会いました。紹介患者さんのことをお礼を言うと
「あいつ、『歯の治療を受けたい』と言っていたから、そうさんの診療所を勧めてやったんだよ。」

持つべきものは友かもしれません。有難や、有難や。


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