先日、僕の知人が歯医者にやって来ました。歯の定期検診にやってきた知人でしたが、問診しようとしたところ、
「今日は○○君の所に行って来たんだよ」 と言われました。 ○○君とは僕の弟の名前です。弟は近所の病院で内科医をしているのですが、その弟の診察を受けたというのです。
「先週くらいから不整脈が頻発していてね、気持ち悪いものだから○○君に診てもらったんだよ。今日はその帰りなんだけど」 と言いながら、知人は自身の腰を指差しました。腰の辺りが少し膨らんでいたのを見た僕は知人に言いました。
「もしかしたら弟の病院でホルター心電図を装着したのですか?」 「そうなんだよ。今日一日心電図を取って解析してもらうことになっているんだよね。」
ホルター心電図とは心臓付近の胸の周囲に電極を張り、心電図の記録を一日かけて記録するタイプの心電図のことです。記録はテープレコーダーのような携帯記録装置に記録するようになっています。装着すると、さながら以前流行したカセットウォークマンのような感じですが、一日心電図を記録することにより不整脈の頻度を探るには非常に有効な記録装置です。 実は、僕も一度このホルター心電図を装着して記録を取ったことがあります。 何を隠そう、僕も不整脈が時々でることがあり、気になっていたことがありました。そこで、循環器疾患が専門の弟に相談したところ、ホルター心電図を進められ調べてもらったことがありました。結果は正常範囲内ということで安心したことがあったのです。
ところが、先週末、久しぶりに不整脈が起こりました。胸の辺りが胸騒ぎというのでしょうか、ムカムカするような違和感が生じたために自分の腕の脈を取ってみると、見事に脈が飛んでおりました。
トントントン・・・トトトントントン
いつもなら数分程度で落ち着く不整脈だったのですが、これが数時間続いたものですからさすがの僕も心配になってきました。幸い、その日の午後弟が我が家に来たために弟に相談したところ
「兄貴、最近疲れていないか?」
弟の話によれば、疲労がたまると不整脈が出やすいことがあるそうで、 不整脈でも長嶋巨人終身名誉監督のように心房細動というたちの悪い不整脈であれば治療をしないといけないが、僕のような不整脈は心室性期外収縮というもので、治療の対象とはならないタイプの不整脈らしいのです。今回もそれだろうということでただ休むことが大切だということを言われました。
弟に指摘されたとおり、最近の僕はやや過労気味ではありました。いろいろと気を遣う仕事が連続してあり粗相がないように緊張しながら仕事をしておりました。先週末は久しぶりに何の気兼ねもなく休むことができた休日だったのです。そんな休日でホッとした体に現れた不整脈。いくら弟に大丈夫だとは言われていても、胸の違和感が続くことを自覚するのは気持ちよくありません。
幸いといいますか、弟の言うとおり、大人しく休日を過ごし、睡眠を取っていると翌日には不整脈は治まっていました。何とか週明けの仕事は何の心配もなくスタートすることができたのですが、それにしてもこの不整脈、自分でなかなかコントロールできないのがつらいところです。 医者の不養生の結果なのかもしれません。
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