歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2008年01月26日(土) 真夜中の歯の治療

昨夜のことでした。一日を終え寝床に入り睡魔に襲われようとした時、突然、インターフォンの音が聴こえました。

“こんな夜遅く鳴るなんて一体何事だろう?”
僕は直ちに起きてインターフォンの受話器を取ってみると、

「夜分遅くに大変申し訳ありません。実は我慢に我慢を重ねていたのですが、歯の痛みに耐えられなくなりました。明日の朝まで何とか頑張ろうと思っていたのですが、だめでして、何とかならないものだろうかと思い、失礼を承知で伺いました。」

インターフォンを鳴らしたのはうちの歯科医院で何度も診たことがある患者さんでした。数日前から歯の痛みが続いていたそうで、夜も眠れない日々が続いていたのだとか。我慢していれば痛みは引くだろうと思っていたそうですが、痛みは増すばかり。市販の痛み止めを服用するも徐々に効かなくなり、昨夜の時点では我慢の限界に達したらしいのです。

うちの歯科医院は自宅の隣が診療所です。寝巻きを着ていた僕は直ちに白衣に着替え、診療所のシャッターを開け、電気や暖房、必要な器械、器具を準備しました。準備が完了してから直ちに患者さんの治療をしたのですが、案の定、歯は大きなむし歯に侵され、レントゲン写真を撮影してみると、むし歯が歯髄(神経のことです)に達していることが確認できました。直ちに麻酔を行ったのですが、痛みが激しい時に行う麻酔はなかなか効かないもの。いつもよりも多量の麻酔を行うも充分に効かず、仕方なく歯髄に直接麻酔をすることにより何とか麻酔を効かせました。
後は歯髄の治療ということで、麻酔が効けば何とかなるもの。何とか治療を終え、患者さんに治療後の注意事項を説明し、患者さんを送り出しました。患者さんのインターフォンで起され、治療を終えて後片付けをし、再び寝床に戻るまでには1時間以上の時間が過ぎていました。

おかげで今朝は寝不足ではあるのですが、これも歯医者としての仕事です。時には真夜中の診療もあるものです、ハイ。


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