2007年12月26日(水) |
年末年始の応急診療について |
毎年、取り上げているネタではあるのですが、何度ネタにしてもしすぎることはないと思い、今年も書いていこうとおもいます。 何も歯や口の中だけに限りませんが、年末年始を迎えるにあたり思いも寄らぬ体の不調を訴え、医療機関にかからざるをえなくなることはあるものです。しかも、年末年始の期間は休日と同じ。ほとんどの医療機関は休診なのです。このことを前提に、万が一医療機関にかからざるを得なくなったときの心の準備、日頃からの備えを思いつくまま書いてみます。
・かかりつけ医の診療体制を確認しよう 普段、自分や家族が世話になったり、かかりつけになっている医者、歯医者が年末年始、どのような状態であるかをあらかじめ問い合わせてみることです。 年末はいつまで診療をしているか?年始はいつから診療を開始するか?同じように休診しているようで細かいところは医療機関によって異なっているもの。わずかな違いが大きな違いになるものです。 また、確かに多くの医療機関は休診ではあるのですが、医療機関の中には休診であっても緊急時の連絡先を公表しているところがあるものです。 年末年始の休みに入る前にあらかじめ確認しておきましょう。
・地元の年末年始応急診療所の位置を知ろう 年末年始だと里帰りしている方や旅行をされている方が多いもの。普段と異なった土地に滞在している際、体の不調を訴え医療機関にかからざるをえない場合、どうすればよいか? 日本国内であれば、最近では全国各地に年末年始応急診療所が開設されています。年末年始応急診療所が無い場合でも、地元の開業医同士が輪番制で開院して対処しているはずです。そこにかかるべきです。この診療所の位置や診療時間などは、新聞の地方欄、地元行政広報誌、地元行政のホームページ、地元歯科医師会のホームページなどで知ることができます。 充分に注意しておかないといけないことは、治療にはかなり時間がかかるということです。ただでさえ医療機関が休診の中、ほんの一握りの医療機関である年末年始応急診療所が開設されているわけです。患者さんが集中するのは仕方がありません。しかも、どの患者さんも基本的には救急扱い。救急の患者さんは予約の患者さんとは異なり、診察、診療、その他手続きに時間を要するものです。直ぐに年末年始応急診療所に出向いても治療をしてくれないのが普通であることを頭に入れておいて欲しいと思います。 海外の場合は、言葉の問題がありますから、出かける前に日本語が通用する医療機関を前もって調べておく必要があると思います。医療情報に関しては海外にある在外公館(大使館や領事館)に問い合わせるというのも一つの手かもしれません。
・119を頼ろう! 119番というと消防車や救急車の出動を要請する専門ダイヤルのように思われているかもしれませんが、年末年始には診療をしている医療機関の情報が消防局に集められているものなのです。上記に書いた方法で年末年始応急診療をしている医療機関を見つけられなかった場合、躊躇わずに119番に連絡しましょう。事情を言えば、丁寧に情報を提供してくれます。
・常備薬、既往歴、薬の副作用などのメモを携行しよう 人間の記憶というのは確かなようで曖昧なことがあるものです。特に体の不調を訴え頭が呆然としている時は思い出そうとすることさえ嫌になるものです。そのため、普段から自分が日頃飲んでいる薬の情報、薬の飲用暦、既往歴、アレルギーの有無などを書いたメモを携帯しておくことをお勧めします。
・保険証、もしくはそのコピーを手元において置こう 特に帰省や旅先の場合、保険証がないと窓口での支払いは全額負担となります。きちんと保険証を持っている場合は諸手続きにより後日本来の窓口負担分以外の医療費が戻ってきますが、諸手続きはややこしく時間がかかります。 また、最近の保険証は家族単位のものから個別にカード式になっているものもあります。高齢者の場合、通常の保険証以外に高齢者用の保険証もあります。これら保険証を持っていくか、そのコピーを携帯しておくことは、いざ年末年始応急診療所を受診するにあたり治療費負担で大きな違いとなります。
|