2007年12月03日(月) |
休日応急診療は何かと大変 |
昨日は久しぶりの休日応急診療。僕が所属する地元歯科医師会では輪番で日曜日や祝祭日、に応急歯科診療所を開院しています。これは地元市と地元歯科医師会とが協力して開設している診療所で、地元歯科医師会のある会館の一部を診療室に改装し、診療を行っているものです。ウィークデーは開院せず、日曜日や祝祭日といった開業歯科医院が休診している時に開院し、歯科応急処置を行っているのです。担当医は地元歯科医師会の先生が輪番で当たっているのですが、昨日の日曜日は僕が当番で出務してきました。
当たり前のことではあるのですが、応急歯科診療所には老若男女問わずいろいろな職種、性格の方が来院されるわけですが、これが結構大変です。普段の診療であれば、なじみの患者さんの合間に初診の患者さんが来院するような形で診療しているのですが、応急歯科診療所ではほとんど全ての患者さんが初診です。初診時には患者さんの訴えを聞きながら、必要事項をカルテに記入しなければなりません。そして、治療となります。 治療は様々で単に薬だけを出して様子をみる場合もあれば、歯痛を治すために歯の神経の処置をしたり、歯肉の切開、入れ歯の調整、歯の破折、脱臼、脱落した差し歯、被せ歯をくっつけなおしたりなどなど、様々です。歯科の治療は内科や小児科のように検査や薬を出すだけでなく、ほとんどの場合治療が伴っているもの。その分、一人一人の患者さんにかける治療時間がかかります。しかも、治療が終われば、治療内容をカルテに記入し、薬の処方をします。後処置が必要な患者さんの場合は紹介状を書いたりもします。単に治療をするだけでなく様々な事前処理、事後処理を行わなければならないのです。そのため、応急歯科診療所での仕事は、患者さん一人当たりにかける手間、時間がかかり、面倒なところがあります。かといって手を抜くわけにもいかず、来院した患者さんには最低限、主訴が軽減するようにして帰宅してもらうようにすることが担当医の責務です。
昨日も多くの患者さんが来院しましたが、診療が終わる時間帯にはヘトヘトになりました。 とは言っても、この応急歯科診療、僕にはある種の刺激を与えてもらっていると思います。応急歯科診療所に来院される患者さんは我慢できない歯痛や歯肉の腫れで早急に処置をしないといけない場合が多いのですが、中には“どうしてここまで我慢していたんだ?”と思わず言いたくなるような患者さんや何も応急歯科診療所に来院する必要性が疑わしい患者さん、一方的に自分の意見をいいまくる患者さん、堅気ではない怖さをもった患者さん、日本語が通じない患者さん、保険証を持たずに来院する患者さんなどいるのです。たかが日曜日、祝祭日に開院している歯科応急診療所ではあるのですが、来院する患者さんを診ていると世の中の縮図を見ているような感さえします。社会勉強ができる貴重な場として、世間知らずの歯医者そうさんは勉強させてもらっております。
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