歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2007年12月01日(土) 生が一番

昨夜、地元歯科医師会である勉強会があり出席してきました。若手の先生を中心に集まった勉強会ではあったのですが、勉強会の途中、ほとんどの先生がうとうとし、中には眠気に負けて寝てしまった先生もいました。僕自身、非常に眠たく、次々と襲ってくる眠気に耐えるのが非常につらかったのです。
どうしてこんなに眠たかったのか?昨日は週末の金曜日であり一週間の疲れが溜まっている時間帯ではありました。いくら若手の先生とはいえ、歯医者の仕事は体力勝負。暖房の効いていた室内と夜間の時間帯が眠気に拍車をかけていたことは否定できません。けれども、興味深い、内容のある講演会であればそのような眠気は吹き飛んでしまうものなのですが、昨日の勉強会はそうではありませんでした。

実は昨夜の勉強会はDVDを視聴する形式の勉強会だったのです。日本歯科医師会では全国各地で自らが主催する学術講演会を行っています。本来なら、全ての都道府県単位で行わないといけないのですが、経費がかさむということで、講演会は一部の地域のみ行い、講演会を行わない地域は講演会を収録したDVDを視聴することを勧めているのです。DVDであれば時間、場所を問わずいつでもどこでも講演会を受講することができる。そういった触れ込みで僕が所属する地元歯科医師会にも講演の模様が収められたDVDが送られてきたのです。このDVDによる講演会が昨夜行われたというわけです。

昨夜のDVD講演会は、講師は著名な方で、講演内容も歯科臨床に役立つものではあったのですが、一番の問題は講演会のような臨場感がなかったことです。通常の講演会であれば、講師自らが会場に集まった聴衆に自らの声で語っています。講師の息使い、講師が発する熱気、オーラまでもが感じられるものです。また、講師も会場の雰囲気を察し、単に自分の話を語るだけでなく、咄嗟の判断で微妙に表現を変えたり、一部内容を変更したりしながら講演会場に即した講演ができるものです。言葉では表せない講師と聴衆とのコミュニケーションがあるものです。
また、講演会には質疑応答がつきものです。講演が終了してから講師に対し、当日の講演内容や講演に関連した質問を直にして、回答を得ることができます。なかなか論文や業界雑誌では知ることができない微妙な内容や裏話などを聞くことができる貴重な場でもあるのです。
昨夜のようなDVD講演会では講師は常に画面の中。当然のことながら、臨場感はありませんし、講演終了後の質疑応答は不可能です。せっかく講演内容が面白くてもDVDを見ていると緊張感がなくなり、気持ちがたるんでしまう。そのために講演DVDを見ているうちに眠気に襲われてしまったのではないかと愚考します。

本来はどんな形式の講演会であっても真剣に聴講しないといけないとはわかっているのですが、どうしても襲ってくる眠気を抑えられなかった歯医者そうさん。講演会は生が一番です、ハイ。


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