2007年10月23日(火) |
当日ドタキャンは止めて欲しい |
歯科医院では診療時間を予約制にしているところが多いのが現状です。これは患者さんの診療時間をあらかじめ確保しておくことにより、約束した時間に確実に診療を行うための歯科医院のマネージメントの一つでもあるのですが、患者さんにとってもメリットがあるものです。患者さん側も診療時間が決めることによりその日一日の計画、行動に目安が付くからです。誰もが何かと忙しい日々を過ごしている中、患者さんも歯の治療のために時間をやりくりして歯科医院へ来院されます。患者さんも歯科医院もお互いの都合があるわけで、それぞれの都合が良い時間を話し合いで決め、予約時間として確保する。こうした診療スタイルを取っているのが予約制の歯科医院です。
ただし、予約を取っているとはいっても正直なところ、常に予約の時間どおりに診療が進むわけではありません。歯医者の側からすれば、ある患者さんの治療に手間取り他の患者さんの治療時間枠に伸びることはしばしばあります。また、歯科医院には予約を取らない患者さんも来院されます。突然歯が痛くなった、歯肉が腫れた、被せ歯、差し歯が取れた、入れ歯が割れた等々、応急処置、緊急処置を必要とする患者さんも来院されます。こうした患者さんは予約患者さんの合間に診療をすることになりますが、そうなるとどうしても予約時間の診療ができなくなります。 せっかく予約時間を決めておきながらその時間に診療ができないことに対しては歯医者として非常に申し訳なく思うもの。予約診療時間どおり診療できない場合、僕は必ず患者さんに詫びてから診療をすることにします。
「診療時間が遅くなって申し訳ありません」と。
患者さんの中には既に診療時間の後の予定がある人がいます。予約時間になっても診療できないような場合、そのような患者さんには予約時間内に診療できないことをあらかじめ受付で知らせ、診療を待ってもらうか、場合によってその日の診療を諦めてもらい、別の日に改めて予約を取るようなことをしています。
その一方、患者さん側の都合で予約時間に変な空白が生じることもしばしばです。キャンセルです。あらかじめ予約時間を決めてはいたものの、諸事情で予約時間に来院できなくなった場合、患者さんの側から歯科医院へ予約の取り消しを申し出ることもあります。このこと自体、僕は全く問題ないとは思うのですが、問題はキャンセルのタイミングです。診療の前日までにキャンセルがあるなら、キャンセルで空いた診療時間枠は他の患者さんの治療枠を調整したり、時間調整をすることで埋めることができるのですが、診療当日のキャンセルとなるとそれができません。診療当日、予約外の患者さんが来院されているような場合であれば助かる場合もあるにはあるのですが、診療予定としてどうしても長時間診療時間を確保する必要がある場合があるのです。例えば、一時間ぐらい診療時間を確保しておかないといけないようなケース。このような場合、診療当日に突然該当患者さんからキャンセルの電話があったり、もしくは何の連絡もなしに来院されないような場合、歯医者としては非常に困ります。診療時間を長く取っているために他の患者さんの治療をすることもできませんから、一種の開店休業状態になりかねません。零細企業である歯科医院の場合、このようなキャンセルは経営上非常に大きな経費の損出になります。
どんな人でも思わぬ出来事、体調、家庭の状態などお諸事情があり、予約日当日にどうしても予約をキャンセルせざるをえないケースがあるのは重々承知してはいるのですが、あらかじめ予約日が都合がつかないようなことがわかっている場合、直ちに予約を取っている医療機関に連絡を入れて欲しいと思います。
突然の予定変更は誰しも戸惑い、困惑することが多いものですが、予約制をとっている歯医者も非常に戸惑い、困惑するものなのです。
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