歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2007年09月13日(木) 眼鏡も体の一部

今日のタイトル、某眼鏡メーカーの宣伝文句みたいですが・・・。

歯医者という仕事柄、僕は患者さんの口を中心とした顔面をよく見るのですが、眼鏡をかけた患者さんの場合、ついつい眼鏡も目が行ってしまいます。僕自身、視力が左右0.2程度しかなく、眼鏡をかけているということも関係しているかもしれませんが、患者さんの眼鏡にも関心があるのです。
僕は手入れが行き届いていない眼鏡は好きになれません。レンズが汚れていたり、曇っているような眼鏡、レンズが傷ついたままの眼鏡、鼻のパッドに汚れが溜まっているような眼鏡はどうしても好きになれないのです。たかが眼鏡かもしれませんが、眼鏡は視力不足を補う大切なもの。体の一部といっても過言ではないはずなのです。

僕は歯医者ですが、目がきちんと見えないと、患者さんの口の中を治療することができません。そのため、僕はかなり眼鏡には注意を払っているつもりです。
診療が始まる前、午前と午後の診療の合間、そして、診療終了後には必ず眼鏡を洗っています。汚れがないきちんと視野が確保できる状態でないと自信をもって治療できないからです。
眼鏡の洗いは、ボールの中に少量の中性洗剤を入れ、その中に水を入れて泡立てます。その中に眼鏡を入れて振り洗いを行います。この方法は懇意にしている眼鏡専門店の方から教わった方法なのですが、眼鏡を傷つけることなく、油膜を確実に落とすことできる方法です。洗った後は、充分に流水下で洗剤を洗い落とします。そして、水気をガーゼで水気を吸収させた後、専用の眼鏡拭きでレンズを拭きます。こうすることで、常にきれいなレンズで見る事ができるようにしているのです。
診療中、歯の切削粉やセメント粉、石膏、水滴、歯垢などなど眼鏡には多量の汚れが飛んできます。裸眼であれば直接目に入るものが眼鏡によって遮られているのです。視力が悪いことは歯医者にとってマイナスではありますが、眼鏡をかけることによりこれら汚れが直接目に入らないようになっているのは有難いことだと思います。
僕は仕事には診療用の眼鏡を使用しています。診療をしない時は、別の眼鏡に替えています。最近は日差しが強いですから、外出する時はもっぱらサングラスを使用しております。

以前にも書いたことですが、定期的に眼鏡の調整もしております。懇意にしている眼鏡専門店の方は非常に器用な職人で、僕の頭の骨格に合わせて、眼鏡のほんの些細な歪み、ずれも瞬時に調整してくれるのです。調整器具の中には入れ歯の調整に使用するプライヤーと呼ばれる器具もあって、

「歯科用調整器具は眼鏡の調整に適している」
のだそうです。

眼鏡にこだわりを持っているというわけではありませんが、粗末に扱われている眼鏡を見るのは忍びないところがあります。
はっきりと証明されているわけではありませんし、僕の独断ですが、眼鏡を丁寧に扱っていない人は、口の中もきちんと管理できていない人が多いように思います。たかが眼鏡ではありますが、視力が悪い人にとって眼鏡は体の一部といっても過言ではありません。眼鏡を粗末に扱う人は、自分の体のことも粗末にあつかっているのではないか?そのようなことさえ感じてしまうのは、言い過ぎでしょうか?


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