歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2007年07月27日(金) 女性の方が長生きの理由 生理との関係 一仮説

日本人の平均寿命、またまた過去最高を記録したようです。このニュースによると、厚生労働省が2006年の日本人の平均寿命を発表したそうで、男性は79.00歳、女性は85.81歳であったそうです。2005年はインフルエンザの流行のせいで高齢者の死亡が増え、男女とも6年ぶりに前年を下回ったのですが、2006年は再び上昇したとのこと。
世界では、女性は22年連続長寿世界一。男性はアイスランドの79.4歳に次いで世界第二位だったそうです。

昨今、少子高齢化社会であることが言われていますが、高齢者の平均寿命増加は少子高齢化に益々拍車をかける結果になることは間違いないようです。
この平均寿命に関して、誰もが疑問に思うことの一つに男女差があります。常に女性の方が男性よりも平均寿命が長いという事実。世界的に見ても女性の方が男性よりも平均寿命が長い傾向にあるようですが、どうして女性の方が男性よりも平均寿命が長いのでしょう?いくつも諸説があるようですが、科学的なデータに基づく原因解明はまだのようです。

昨夜、地元歯科医師会で会合があったのですが、その席でもこの平均寿命の話が話題にあがっていました。特に、女性の方が男性よりも長寿であるのか、皆口々に意見を述べていました。その中で、ある先生の意見は興味深いものでした。

「女性の方が男性よりも平均寿命が長いのは生理の影響があるのではないかと思うよ。」

「まだ医学が進歩していなかった時代、体調が悪い時にしばしば行われたことに瀉血(しゃけつ)がある。瀉血とは体の中に溜まった悪い成分を血を出してしまうことにより健康を戻そうという発想が元だったんだね。瀉血療法というのは、古今東西行われてきた治療法なんだけども、今の医学に慣れている我々からみれば、瀉血ばかりしていると貧血になって体が弱ってしまうのではないかと思いたくなるよね。ところが、最近、この瀉血療法が見直されてきているんだよ。」

「例えばC型肝炎の治療。肝炎になると肝臓に鉄分が過剰に蓄積され、さらに肝炎を悪化させ、それが長引くと肝臓がんのリスクが高まるらしい。このリスクを下げるために月に1〜2回瀉血をすることにより鉄分の過剰蓄積を抑えることができ、瀉血療法開始後2〜3ヶ月後には肝細胞の変性や壊死、肝機能の改善が見込まれるらしいよ。」

「既にヨーロッパでは通常の医学的治療だけでなく、自然療法なる療法が取り上げられているらしいのだけど、リウマチやガンの患者さんに対し自然療法として瀉血療法、吸血療法が行われているんだって。」

「瀉血の意味合いを考えてみると、自然と瀉血を行う現象が人間にはあるんだよ。しかも、女性だけに。そう、生理だよ。女性は15歳頃から50歳頃まで約35年間生理がある。実際の生理を考えてみると、女性は一生の間に約7年の生理により体外へ血を出していることになるんだよね。生理って、生殖の目的があるのは言うまでもないんだけども、瀉血の発想から考えると、女性は15歳から50歳までの間に定期的に体の中に溜まった悪い成分を体外へ出しているとも考えられるんだよね。これが健康にどのようにつながるかはわからないんだけども、女性の方が寿命が長いという事実を考えると、生理の影響というのは意外と大きいのではないかと思うよ。」


生理の有無が男女の平均寿命の長さを影響するという仮説。まだ科学的な裏づけはないようですが、女性だけに見られる生理が平均寿命に与える影響に関しては、それなりに説得力があるように思います。

僕は男性ですから、生理はわかりません。けれども、周囲の女性の話を聞くと、生理時の体調、精神的な変化に悩まされることが多いとのこと。生理の時、女性は何かと大変なようですが、これも長生きするための自然現象だと思えば、生理の苦痛も少しは耐えやすいものになるかもしれませんね。


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