2007年06月15日(金) |
これは増税じゃないか? |
昨日、我が家の郵便受けに入っていた郵送物を確認していると、ある郵送物が届いたことに気がつきました。“今年もこの時期が来たのだなあ”と思ってしまった郵送物とは、市県民税の納税通知と振込用紙でした。
国民の三大義務の一つである納税の義務。正直言って、僕は、お金が入ってくることに関してはうれしく感じますが、お金が出て行くことに対しては気持ち良く感じられません。お金が出て行くにはそれなりの理由があれば自分を納得させられると思い、支払うべきことにはきちんと支払っているつもりです。税金もそんな支払いの一つです。納税というのはあまり気乗りするものではないのですが、国民の義務としてちゃんと税金は払わないといけないものとわりきっていますが、気になるのはやはり納税額。どれくらいの納税額があるかということには常に目が行ってしまいます。 今回郵送されてきた、市県民税の納税通知と振込用紙ですが、納税通知の中身を見た僕は、驚きました。その理由は、昨年度に比べ市県民税の納税額が増えていたからです。どうしてなのだろう?これは増税ではないかと感じざるをえませんでした。
皆さんご存知のことと思いますが、市県民税は前年の所得から割り出されて算出されます。当たり前のことですが、所得が増えれば市県民税は増え、所得が減少すれば市県民税は減るはずです。歯科医院を経営している僕ですが、詳細は書けませんが、昨年の所得はその前の年の所得よりも減少していました。保険診療中心のうちの歯科医院は、保険診療のマイナス改定の影響をまともに受けました。本来なら納税すべき市県民税も減っているはず。ところが、今回送られてきた市県民税の納税通知を見ていると、昨年よりも増えているのです。この謎は同封されていた平成19年度税制改正の概要と呼ばれる説明用紙に理由が書いてありました。
いわゆる三位一体改革の一環として、今年度から所得税から市県民税への恒久措置として、3兆円規模の本格的な税源委譲が実施されるとのこと。この税源委譲にあたり、市県民税所得割の税率が変更になったようで、一律に10%になったようなのです。具体的には市民税が6%、県民税が4%。 その一方、所得税の税率も現行4段階から6段階に改正され、税率構造が全面的に改められるのだとか。 この影響で、多くの納税者は市県民税が増額になるそうです。うちの歯科医院の所得が減ったのにも関わらず市県民税の納税額が増えたのは、今回の税制改正の影響があったのでした。
その一方、説明用紙には以下のようなことも書かれていました。
今回の変更により多くの納税者は市県民税が増税となりますが、その分所得税は減額となり、市県民税と所得税の合計額において、納税者の負担が増えないように配慮されています。
それであればいいのだけれどもと思いながらも、僕は前年度及び一昨年度の確定申告書を元に実際に納付した所得税を確認してみました。その結果はといえば・・・
増えていました!
市県民税と所得税の合計が増えているではありませんか!
納税者の負担が増えないように配慮していると説明用紙には書いてありながら、実際、僕が支払うべき市県民税と所得税の合計額は増えておりました。
どうも所得税の税率に関する改正は、平成19年分の所得から適用されるようなのですが、今年に限って言えば、市県民税の新たな税率は昨年の所得を対象としています。昨年の所得にかかる所得税と市県民税の合計を考えれば、今年、僕が支払わなくてはならない額は実質増税になるのです。
納税は国民の三大義務ではあるのですが、実際に収入が減っているにも関わらず納税額が増えている現実。収入が減少すれば、納税額も減るのが筋ではないか?そうとはなっていない矛盾に納得できない週末を迎えた、歯医者そうさんでした。
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