歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2007年02月19日(月) 昭和生まれはこれだから困る!

「昭和生まれはこれだから困る!」

風呂に入るようにせかしてもなかなか入ろうとしなかった8歳のチビに注意したところ、チビが思わず漏らした言葉です。
思わず笑ってしまった歯医者そうさん。

上のチビは平成10年生まれ。現在小学校2年生なのですが、最近親が注意をするといろいろな言葉で返すようになってきました。あまりにも理不尽でわがままな場合には怒ることもありますが、中には気の利いたことを言うことがあり、親である僕も思わず感心してしまうこともあるくらいです。上の言葉もそんな言葉の一つだったわけです。

上のチビの言葉で、僕は幼少の頃、大正生まれの祖母がしばしば言っていたことを思い出します。

「昔は大正生まれと言えば、若い世代の代表みたいなことを言われていたけど、気がつけば、いつの間にか周りは昭和生まれの人が大半を占めるようになってきた。今や私も大正生まれのおばあちゃんだからねえ。」

先週末41回目の誕生日を迎えた僕からすれば、大正時代というのははるか雲のかなたにある歴史の時代という印象があります。僕が生まれた昭和41年からすれば、大正時代は第二次世界大戦前の時代で、あまりにも過去の時代というイメージが強くあります。ところが、大正生まれの人にとってはむしろ昭和生まれの若い世代が自分たちとは異質のものと受け止めているのでしょう。そんな世代がいつのまにか自分たちの世代を凌駕する勢力となり、社会を担う世代となった。若い世代が社会を担っていることに対するうれしさはあるものの、自分たちの世代がいつの間にか少数派になった一抹の寂しさ。祖母の言葉からはそんな思いがにじみ出ていたように思います。

かつて祖母が感じた思いを今度は僕が思う番になりつつあります。昭和は63年と7日間という長期間でした。(実際には昭和元年も7日しかなかったそうですが。)その後、平成になったわけですが、その平成も今年で早19年。僕のような昭和生まれからすれば、平成の時代というのはまだまだ歴史が浅いようなイメージを持つのですが、実際のところ、平成も既に19年経過しています。
平成が19年経ったというのは大きな節目です。平成元年生まれの人が今年は高校を卒業し、中には就職する人も出てくるはず。中学卒業後就職して働いている人は別として、平成生まれの高卒社会人が今年の春から生まれるのです。また、大学生ということになれば、今年の春から平成生まれの大学生が全国各地の大学に入学するはず。まだ子供だと思っていた平成生まれの人たちが社会の中枢に入りつつある現実。

医者や歯医者の世界でも、後6年経過すれば平成生まれの医者、歯医者が誕生します。さらに時間が経過すれば、平成生まれの医者、歯医者が社会の医療を担う中心的な存在になることは確実。昭和生まれの医者、歯医者が少数派となるのです。

光陰矢のごとしといいますが、平成生まれの人から「昭和生まれはこれだから困る」としょっちゅう言われる時代が直ぐそこにやってきています。僕としては、“昭和生まれはこれだから困る”と馬鹿にされないような歯医者として時代を見つめ、年を重ねていきたいものだと思う、今日この頃です。


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