歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2006年11月29日(水) 溜まっていくばかりの悩み

2年前に我が家に取り付けたハードディスクDVDビデオレコーダー。皆さんもお使いになっている方が多いと思いますが、使ってみて非常に便利です。これまで録画というとテープ頼みだったのに、テープが手元になくてもボタン一つで録画でき、編集でき、消去できるのは大変便利な代物です。昨今のデジタル時代が生んだヒット製品の一つだといえます。我が家でも日常生活必需品となっています。

このハードディスクDVDビデオレコーダー、購入した当初は、ハードディスクに録画した番組を見たり、残したい番組はDVDにダビングしていたのですが、今では録画した番組そのものを見ることが少なくなってきました。全くの言い訳ですが、何かと雑用が増えてくる中、じっくりとテレビを見る時間が限られ、せっかく撮り溜めた番組を見ること自体が少なくなってきたのです。
最近では、この番組などがそうです。僕が参加している某アマチュアオーケストラ仲間の中では評判のこの番組。僕は未だに一度も見たことがありません。ハードディスクに撮り損ねた回のものはわざわざ借りたのに一度も目を通していない怠慢さ。

この手の経験はこれまでも何度もありました。例えば、ラジオの語学番組。4月になると僕はいつもNHKの語学番組を継続して聴き、勉強しようと思い立ちます。最初のうちは生放送を聞いているのですが、時間が経つにつれ徐々に生放送を録音するようになってきます。後日聞き返して勉強しようということです。ところが、後日聞き返すことはまずありません。そのうち、日曜日に週の放送を全て再放送するのでこちらを録音して勉強しようと思うのですが、結局録音したテープやMDは溜まる一方。溜まったテープやMDは何を録音したかも記録せず、そのまま放置。挙句の果てにはギブアップしてしまうのです。
ラジオ番組、テレビ番組などは定時に生で見るのが最も効率的だと思う今日この頃。

溜まりだして整理に困っているのは何もハードディスクDVDビデオレコーダーだけではありません。例えば、子供の成長を記録したビデオテープ。こちらも整理したり、DVDにダビングし、編集していこうと思ってはいるものの、思っているだけでビデオテープに撮りだめするばかり。

そんな怠慢な僕ですが、その一方で溜まったものを有効に活用していることもあるのです。例えば、2年前に導入したデジタル式レントゲン写真装置ですが、これは非常に有用です。
医療現場では、過去の記録と現在の状態を比較することで教科書では得ることができない様々な経験、知識を得ることが出来ます。自分が良いと思って行ってきた治療を客観的に分析することができ、良いところは更に良く、うまくいかなかった場合には反省と自分の治療の改善につなげられる。患者さんが継続して来られている場合、過去から蓄積していたカルテや検査記録、写真などは患者さんの大切な健康の記録であり、資料でもあります。そういった資料をデジタル処理して保存しておくと、いつでもパソコンから取り出すことができるのです。デジタル化したデータベースの利点の一つです。
僕自身、このことを期待してレントゲン写真装置をデジタル式にしたのですが、その期待は裏切るものではありませんでした。いや、期待以上だったといえるでしょう。わざわざ保管棚からレントゲン写真を探す手間ひまをかけることなく、ボタン一つで過去の記録と現在のものを比較検討できます。このことは患者さんにも好評で、患者さん自身の歯の意識を高める助けにもなっています。
僕の知人の先生は、過去の取り溜めたレントゲン写真や口腔内カラー写真を全てデジタル化しました。その労力は相当なものだったそうですが、これまで取り溜めた写真を整理するのに所蔵部屋が一杯になり、新たに所蔵部屋を増設しないといけないと悩んでいたそうです。ところが、デジタル化することによりハードディスク装置一つで、これまでの何十年も溜めていた写真を保存できるだけでなく、今後何十年分ものデータも保存できると喜んでおりました。

結局のところ、蓄積したデータを活用するもしないも、その人の心がけ次第ということでしょうか。デジタル全盛時代になっても実際に活用するのはアナログな人間。そんな単純な事実はいつになっても変らないのだろうなあと感じる、歯医者そうさんです。


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