歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2006年11月16日(木) 僕の右に出る者はいない・・・

先日、診療の合間の昼休みに郵便受けを見てみると、僕宛の葉書が一通来ていました。差出人はS先生。
S先生は僕が某病院の研修医時代に他科の研修医だった先生で、某病院在籍中、僕が懇意にしていた先生の一人です。某病院を去ってからS先生と会う機会はわずかしかありませんでしたが、毎年年賀状のやり取りだけは欠かしませんでした。そんなS先生からの葉書には、S先生が自らの出身大学の医局に戻り、講師になったことが書いてありました。

“これからは以前にも増して、自分の診療だけではなく、学生や研修医の臨床指導や研究指導に忙しくなりそう”
というようなことも添えて書いてありました。

また、僕宛の郵便物の中に歯科関係の学会雑誌が送られてきました。その雑誌をパラパラとめくって拾い読みしていると、ある先生の論文に目がいきました。“どこかで見た著者名だなあ”と思った瞬間、僕は気が付きました。その著者は僕の大学院時代の後輩のK先生だったのです。
K先生は僕が大学院時代に所属していた教室の隣の教室に在籍していた大学院生で僕より1年後輩でした。教室が隣同士だということと、お互いに1年しか違わないということでK先生と親しくなり、お互いの研究の話やプライベートの話に華が咲いたものです。大学院を終了後、僕は研究生活を終えたのですが、K先生はその後も研究活動を続けました。その結果、K先生は某大学歯学部の助教授に抜擢されました。30歳代後半で助教授です。

最近、僕の周囲にはこのようなことが度々あります。かつて僕と一緒に仕事をしていた仲間や後輩がどんどん地位を得て実績を挙げてきています。考えてみれば僕が今年40歳なのですから、同級生や後輩も決して新人とは言えませんむしろ中堅と呼ばれる仕事に脂の乗り切った年齢に差しかかっているのです。当然のことながら医局の部長になったり、教授や助教授、講師といったポストについているのです。

みんな偉くなったものです。このような状況を最近の僕は下のような冗談で言うようにしています。

「僕の右に出る者はいない。けれども、僕の左に出る者はたくさんいる。僕の左に出るだけでなく追い越してしまい、既にどこへ行ったかわからないくらい前を走っている者がいる。みんな偉くなったものだなあ!」


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