2006年11月06日(月) |
早生まれと歯の生え変わり |
先週、僕は下のチビが通っている幼稚園のバザーがあったのですが、僕も保護者の一人として、そして、PTA会長としてバザーのお手伝いに参加してきました。バザーは幼稚園のPTAが主催していたのですが、PTAに参加している保護者のほとんどはお母さん方。バザーの主役はお母さん方といった感じで、バザーの出店から進行までを切り盛りされておられました。その一方、数は限られていましたが、お父さん方も参加されていたのですが、お父さんの役割としてはテントの設営や幼稚園の備品の移動といった力仕事と幼稚園外部の警備の仕事が主なものでした。 僕はというと、PTAの会長をしている関係で、当初は受付で来賓の人を中心に挨拶をする役目だったのですが、それ以外は仕切っている副会長から
”会長、その警備のヘルプをお願いします!”
ということで、もっぱら警備の仕事を手伝っておりました。そのため、秋の季節にも関わらず、バザー終了後は妙に日焼けしてしまいました。
そんな警備の仕事をしている、ある親子に出会いました。
「そうさん、お久しぶりです。」
その親子とは、上のチビが幼稚園時代同級生だったMちゃんとそのお母さんでした。僕自身、上のチビが幼稚園時代に何度か顔を合わせていたMちゃん。2年ぶりにあったMちゃんは以前に比べ背が大きくなり、以前よりも活発になっていました。
「○○クン、今日はバザーに来ているかな?」 と上のチビのことが気になっている様子。
そんなMちゃんの口元を見て僕は気になることがありました。Mちゃんは上のチビと同級生で小学校2年生になのですが、前歯が乳歯のままだったのです。小学校2年生というと8歳になるのですが、8歳だと通常は上下の前歯が永久歯に生え変わっている頃。もちろん、個人差というものはあるにはあるのですが、上のチビと同級であるMちゃんのことを考えると、永久歯の生え変わりが遅めだなあと感じたのです。
その疑問は家に戻ってから解けました。 バザーが終わり、嫁さんにMちゃんのことを話すと
「Mちゃんは早生まれなのよ。確か3月後半が誕生日だったと思うよ。うちの○○(上のチビのこと)は4月生まれでしょ。Mちゃんと○○とは実質一年違うから歯の生え変わりが遅いのは仕方のないことではないかしら。」
まさしく嫁さんの指摘の通りです。Mちゃんと上のチビが同級生であったということから、僕はMちゃんの歯の生え変わりの遅さが気になっていたのですが、同じ同級生といっても4月生まれの上のチビと早生まれで3月後半生まれのMちゃんとは1学年違うといってもおかしくないのです。振り返れば、上のチビの前歯が永久歯と生え変わり始めたのは7歳後半からでした。この傾向は一般的な永久歯との生え変わりからすればやや遅めかもしれませんが、個人差の範囲内ということで特段治療の対象にはなりません。今の時点でMちゃんも7歳後半です。これから永久歯と生え変わり始めても特段問題ではなく個人差の範囲内ということが言えるのです。
ところで、歯科医院には乳歯と永久歯がなかなか生え変わらないので心配だという親御さんから相談を受けることがあります。そういった場合、レントゲン写真を取り、永久歯の状態を調べることで現状を調べます。多くの場合、永久歯が既に乳歯の近くにまで生えてきている場合、このまま経過を見ていくことにしています。自然に生え変わればそれでよし。もし、乳歯が抜けないまま永久歯が生えてくるような場合には抜けていない乳歯を抜いてやる必要があります。乳歯がそのままで永久歯が生えてくると歯並びやかみ合わせの乱れの元になりますから。 また、後続の永久歯がないような場合もあります。そのような場合には、他の乳歯が永久歯とどのように生え変わるか確認しながら経過を見ていくのが普通です。焦って後続永久歯がないのに乳歯を抜歯するようなことになると、これまた歯並びやかみ合わせの乱れにつながっていきます。
子供の歯が順調に生え代わるかどうかということは、多くの親御さんが心配するところではありますが、もしそのような疑いがあるようであれば、その場合にはお近くの歯医者を受診するようお勧めします。レントゲン写真を撮ることで直接見えない永久歯の状態が一目瞭然になりますからね。
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