2006年06月07日(水) |
歯医者の息子なのに・・・ |
先週のある日、夕食を終えた僕に嫁さんがある物を持ってきました。
「○○ちゃんがこんな物を持って帰ってきたのよ。」
○○ちゃんとは僕の下のチビのことです。下のチビは現在某幼稚園の年中生なのですが、そのチビの幼稚園の連絡帳の中にある紙が入っていたようです。その紙を見た嫁さんは直ちに僕の元に持ってきたのですが、その紙を見て僕は思わず
「しまった!」 と声を出してしまいました。理由は簡単です。嫁さんが持ってきた紙が下のチビの歯科検診の結果だったからです。単に歯科検診の結果だけであれば問題はなかったのですが、結果の中身に問題があったのです。下のチビの歯科検診の結果には上の前歯がむし歯である記載があり、治療を勧める勧告の記載があったのです。
実は、下のチビのむし歯には僕は気が付いていました。今から2年ほど前、下のチビは上の前歯に小さなむし歯ができたのですが、僕はそのむし歯を治療し、詰め物を詰めました。その詰め物が最近になって取れてしまっていたのです。僕は、ほとんど毎日チビたちの歯を磨いているのですが、数週間前に下のチビの歯磨きの際、前歯の一部が欠けているのことに気がついていました。それが以前に治療をし、詰め物を詰めていた所だったのです。本来なら直ちに詰め物が取れたところを治療してあげるべきだったのですが、それほど深い詰め物ではなかったことや僕自身の体調がすぐれなかったことから直ちに治療をしなかったまま放置していたのです。
幼稚園では歯科検診が5月から6月にかけて行われることも僕も知っていました。歯科検診までには下のチビのむし歯を治療しないといけないなあと恥をかくなあと思っていた矢先でした。僕の予想よりも早くに幼稚園の歯科検診が行われたようなのです。下のチビは歯科検診結果のことは何も関心がない、というよりもよくわからなかったようなのですが、親として、そして、歯医者として自分の息子が歯科検診でむし歯を指摘されるというのは、何とも複雑なものがあります。歯医者である僕が自分の息子の口の中さえ管理できないのかと言われて仕方がありません。
直ちに、下のチビのむし歯を治療したのは言うまでもありませんでした。そして、幼稚園へ提出しなければならない歯科治療完了報告書に記入をしたのですが、治療をした歯科医師欄には、当然のことながら僕の名前を書きました。
自分の名前を書いた歯科治療完了報告書を見て、何とも恥ずかしい限りの気持ちになった歯医者そうさんでした。
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