歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2006年05月26日(金) 代わる人がない仕事

先週の金曜日、僕は歯医者さんの一服日記を休みました。休みましたというよりも書くことができなかったと言う方が正しいかもしれません。先週の後半はパソコンを起動させることすらしなかった日もあったくらいでしたから。

あれは先週の水曜のことでした。うちの診療所は毎週水曜日が休診日なのですが、僕は一日中某所の歯科関係の専門学校へ非常勤講師として教えに行っています。先週の水曜日もそんな講義をし終え、ほっとした気分で家路を急いでおりました。電車に乗っていると体中の筋肉に妙な疲労感があるのに気が付きました。

"毎日の診療ではほとんど体を動かさないから、一日中立ちっぱなしで講義をすると足腰の筋肉が疲れるんだろうなあ?"

そのようなことを思いながら帰宅しました。その日はいつもより長めに風呂に入り、翌日に疲れをなるべく残さないようにしたのです。睡眠時間もいつもより長めに取ったつもりでした。ところが、翌日である木曜日のことでした。寝床で目を覚ました僕が立ち上がろうとすると、全身に激しい筋肉痛が生じたのです。両手、両足、腰、背中の筋肉が痛いのです。前日、一日中講義をしていたとはいえ、これまでの講義後とは異なり、筋肉痛の範囲と強度がこれまで以上のものでした。体全体が熱い感じがしましたので、これは何か風邪でも引いたかと思ったのですが、いつもの風邪とも異なり、体中の筋肉痛のひどさに思い悩みました。本来なら、少しでも早くかかりつけの医者に診てもらい、原因を見つけなければならないわけですが、あいにくその日はうちの診療所に来院される患者さんの予約が満杯になっていたのです。僕自身、体調の不良の原因を早く探りたいのはやまやまでしたし、体調不良が原因で診療が滞っていれば結果的に患者さんに迷惑がかかります。本当は、誰か代わりの人がいれば代わりたかったぐらいでした。本来なら、うちの診療所は、親父も歯医者としているわけですが、親父はたまたまその日に近隣の市の場所へ出かける用事があり一日中家を留守にしていたのです。仕事を代わってほしくても代わってくれる人がいない。結局のところ、僕は自分の体調を考えながら、我慢しながら診療を行わざるをえませんでした。

その結果どうだったかと言いますと、診療が終わり、休みを取るために自宅に戻った途端、部屋の畳の上に倒れこみ、ばたんきゅう。食事も喉を通らず、診療時間がくればすぐに起き上がって診療所へ向かい仕事をするということをしておりました。仕事そのものは、自分で書くのも何ですが、集中力で患者さんに迷惑をかけずに治療ができたと思います。むしろ、いつも以上に集中していたせいか効率的に治療できたぐらいです。むしろ、患者さんの予約が患者さんの都合でキャンセルとなり、突然時間が空いた時などがつらかったでした。診療中忘れていた全身の筋肉痛、倦怠感がぶりかえしてくる始末。スタッフには普段と変わらぬ態度を取りながら、心の中では体調の悪さに一人泣いておりました・・・。

肝心の医者に診てもらったのは、休みの日になってからでした。近くの病院に勤める内科医の弟に診てもらったのですが、血液検査結果からは原因はわかりませんでした。
弟曰く

「そのうちましになってくるで!」

後日、再検査する予定です。幸い、体調は日が経つにつれ徐々に回復してきたのですが、体調が悪くても代わりがいない自営業のつらさを身にしみて感じた、今日この頃です。


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