平成16年に厚生労働省が実施した医師・歯科医師・薬剤師調査によると、日本全国にいる歯科医師の総数は、95197人なんだとか。歯科医師国家試験に合格した歯科医師のことも考慮すると、平成18年現在ではおそらく10万人の大台を突破した可能性は非常に高いように思います。歯医者と言うと、誰もがイメージするのは痛くて、怖い、できるだけ関わりたくない業種の人だということが真っ先に思い浮かぶのではないかと思うのですが、平成18年現在、10万人の歯医者がいるということを考えると、一言歯医者と言ってもいろんな歯医者がいるということが容易に想像つくのではないでしょうか。
そんないろんな歯医者の一人にF先生がいます。F先生は僕が所属する地元歯科医師会の先輩の先生で、普段から何かと世話になっている先生です。患者さんに対して熱心に診療されているのはもちろんですが、地元歯科医師会の仕事も積極的にこなされ、多くの地元歯科医師会の先生の信頼を得ている先生です。
そんなF先生から定期的に送られてくるものがあります。それは、メールです。通称、『壁に耳あり通信』と呼ばれるF先生からのメールは、F先生と付き合いがあり、事前に登録している人に送られてくるメールで、毎週数通送られてきます。内容は、地元歯科医師会の内幕を書いたものを中心に政治ネタ、経済ネタ、芸能ネタなど多種多彩です。正直言って、配信される中身は?が付くものが多いのですが、F先生独自の視点と文書表現の巧みさ、絶妙な配信時期などからかなりの数の配信登録者が『壁に耳あり通信』を楽しみに待っているようです。
『壁に耳あり通信』は10年前ぐらいから配信されているようです。開始当初は、ファックスで送られてきました。F先生直筆の文字と内容にあった挿絵が絶妙で密かに地元歯科医師会の中にファンが増えていったのです。ところが、ファンの中から”ファックス用紙がいくらあっても足りない!”という文句が出たこと、それから、折からの携帯電話の普及が相まり、F先生は通信媒体をファックスから携帯メールに変更され、現在に至っています。
僕もいつもF先生からの送られてくる『壁に耳あり通信』を楽しみにしているファンの一人なのですが、いつも疑問に感じることがありました。それは、通信時間がどう考えても診療時間中だからです。F先生にそのことを尋ねると
「暇な時に打っているんや。ということで、いつもうちの診療所は暇だということやな、ハッハッハッハ・・・・・・・。」
多くの隠れファンがいるF先生配信の『壁に耳あり通信』、今回のゴールデンウィークを前後して突然配信が途絶えました。一体何があったのだろうか?毎日の診療が忙しくなったのか?それとも、スタッフもしくは奥さんに叱られたのか?そのような憶測が『壁に耳あり通信』ファンの中で流れた矢先、久しぶりの『壁に耳あり通信』が昨日配信されました。その中に『壁に耳あり通信』がしばらく音沙汰なかった理由が書いてありました。
”携帯電話を新しい機種に変更したのですが、その携帯電話のキーが打ちにくくて四苦八苦していたました。最近ようやく慣れてきたので、ぼちぼち『壁に耳あり通信』を再開しようと思います。壁に耳あり通信社”
一言歯医者といってもいろんな歯医者がいるものです。ハイ。
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