歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2006年04月13日(木) こんな所では酔えないよ!

4月という月は年度始めですが、僕にとって今回の4月は今までに経験したことがない忙しさを経験しています。日頃の診療は相変わらずですが、それ以外の雑用に初めての事が多く、自分自身で消化しきれず、気持ちに余裕がありません。4月に新しい職場へ異動したり、就職、入学する人たちの気持ちを改めて実感するとともに、早く新しい雑用に慣れ、こなしていけるようにしていかないと気ばかりあせる今日この頃です。

そんな中、忙中閑ありとでも言うべきでしょうか、先週末に地元歯科医師会である会合があったのですが、その会合が終わってから食事に行こうということになりました。ある先輩の先生の行きつけの店に出かけたのですが、その店の雰囲気がよく、出された料理も美味しく、気心の知った先生同士での食事でしたので非常に楽しい一時を過ごすことが出来ました。そのせいか、気がつくと予想以上に時間が経過していたのですが、名残惜しい雰囲気があったため、自ずと二次会へ行かなければならなくなってしまいました。

二次会は、これまたある先生の行きつけのカラオケバーでした。店の中には何人かお姉ちゃんが待ち受けていて、僕らを接待してくれていたのですが、僕の友人であるS先生は、何となく落ち着かない様子でした。この店に来るまで楽しく話しに華が咲いていたS先生が店に入るなり、大人しくなったのです。僕はS先生に尋ねました。

「S先生、急に物静かになったけど、体調は大丈夫か?」

「体調は悪くは無いんだけどね」と口ごもるS先生。

”S先生は急に黙り込んでどうしたのだろう?はしゃぎすぎてエネルギーを使い果たしたのだろうか?それとも変に酔いがまわったのだろうか?”

そう思った矢先、S先生は突然

「僕の目の前の女の子、実は僕の患者なんだよ。」

S先生の視線の前には20歳代後半の店の女の子が立っていました。その女の子は、S先生を見つけるなり、

「先生、久しぶりですね。こんなところでお会いするなんて!ハッハッハッハ・・・」と笑い出す始末。

「患者の女の子の前ではね・・・・こんな所では酔えないよ!」と叫ぶS先生。

そんなS先生のことはお構い無しに、その女の子はS先生に問いかけます。

「先生、何かデュエットで歌いませんか?私が何曲か探してあげますからね。」

僕がその場を離れたのは言うまでもありませんでした。


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