My life as a cat
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2021年04月08日(木) アーユルベーダ治療院のデトックスレシピ

散歩の途中、タイツがずり落ちてきて、何度も立ち止まりずりあげるを繰り返す。なんて不快なタイツ、と思ってふと思い出す。そうだ、これマタニティ用だった。そりゃ、今より体重が13kg重かった時、しかも主に腹回りにその体重が集中してた時に履いてたんだから、ずり落ちてくるわな。体重は順調に元に戻ってきて、あと2kgで元通りというところ。妊娠中期くらいから、とにかく体重がすぐに増えてしまって、なんとかしなければと友人が置いていった「アーユルベーダ治療院のデトックスレシピ」を引っ張り出してきて作りはじめた。ざっとレシピを眺めた時は少量の油、少量の塩、ときには塩なしと、病院か、という感じで食指が動かず放置してたのだが、作ってみたら、簡単・美味しい・体重減るでいいことずくめ。出産後もロクちゃんに時間を取られて、あまり凝ったものを作ってられないし、何よりも体重を元に戻したくて、とにかくこの本は常にキッチンに置いてる。大抵はランチはこの本の中から何か選んで作って、夜はパスタでもピッツァでも好きなものを食べるというパターン。しかしひとつ問題が。一緒に食べてるリュカの体重も減ってきてしまってること。リュカには1.5倍くらい大盛りにしてるにも関わらず。結婚して太る男性は多いというが、我が家は逆。リュカは痩せ細ってきてて、昔の知人などに会う度にどうしちゃったのかと聞かれる始末。そのたびに優しい彼は、

「いやぁ、結婚して妻がバランスの良い食事を作ってくれるんで、体重が落ちてきて・・・」

と、答えてくれるのだが。体重減らしたい人と増やしたい人の共同生活はちょっと難しいものだ。

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ペディキュアを受けた。足の爪にポリッシュを塗るやつではなくて、こちらでペディキュアというのは、足の手入れでちゃんとした資格を持った人が施術し、保険の種類にもよるが任意保険で支払われる。乾燥した足裏の皮膚を少しスムースにしてクリームを塗り、爪の甘皮をクリップしてもらう。若かりし頃、巻爪で歩行困難になったことがあるのでその爪もきれいに整えてもらった。施術してくれた女性が、施術中わたしの胸ですやすや眠ってるロクちゃんを見て言う。

「うちの娘は今5ヶ月なのよ」

「今は誰が面倒見てるんですか?」

「ヌヌー」

「泣いたりしませんか?」

「生後3ヶ月目で仕事復帰したから、それから預けてるけど全く問題ないわ。もう固形のもの食べさせてるけど、よく食べるみたい」

一瞬たりともロクちゃんの成長を見逃したくなくて、目を血眼にして開眼してるわたしには、想像できないことだった。経済的にやっていけても、仕事がある限り、すぐに職場復帰する人が多いこの国。仕事はいつでもできるけど、子供が子供で、自分にひっついていてくれる時期なんてほんの一瞬なのに・・・。

妊娠中手が届きにくくて手入れを怠っていた足は、ぴかぴかにキレイになって、スッキリした。もう2kg落として元通りになったら、もう一度施術してもらおうか。

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最近観た映画のこと。

●Leave No Trace(邦題:足跡はかき消して)
親しか知らず、親にずっと着いてきた娘が、父親と少しずつ違う道を知っていく様子、成長して自我が芽生えてきて、自分の意志を貫こうとしたりするようになった娘に狼狽する父親の様子がリアリティがあって面白かった。

●Nomadland(邦題:ノマドランド)
フランシス・マクドーマンドが出演してるというだけで、期待し過ぎたかな。クリスマスのシーズンだけアマゾンの梱包の仕事があったりするのがリアルなアメリカ的。ファーンはノマドライフに不満はないようなことを言ってても、ふとした瞬間に"あんたみたいな人達のせいで家を失った人がどれだけいると思ってるんだ!!"みたいに義理の弟を攻撃してみたりするところに本音がでててちょっと辛かった。もう少しアメリカ社会の闇の本質みたいなものを理解できるんじゃないかって期待して観たけど、ヒッピーみたいに"時間だけはたんまりあります"という雰囲気で、空模様とファーンがひたすら歩いてたりするシーンが多くてがっかり。

●Penguin Bloom(邦題:ペンギンが教えてくれたこと)
家の窓に取り付けられた手すりがちょっと緩んでて、リュカが"この手摺に体重を預けないように"と窓を開く度に注意してくるのをうるさがってたけど、この映画を観てヒヤッとした。子供や動物の力は偉大。そしてその子供を授けてくれた旦那さんが、大きな愛を持って我慢強くずっと寄り添っていてくれたのがよかった。ニューポートのこの家族の家やその周辺の風景はとても美しいのだけど、なんとこの映画のベースとなったブルーム家で撮影されたんだそうだ。オーストラリアの空気と空が恋しくなった。

●MOTHER AND CHILD(邦題:愛する人)
自分に子供ができたせいで、こういう親子の愛とかを描いたものにはどっぷり感情移入してしまう。もうあのアダプションのくだりなんか、あの若い女の子が心変わりするんだろうなって想像できてしまった。だって、そんなに子供に興味のなかったわたしだって、ロクちゃんがお腹からでてきた瞬間から全てが変わってしまったのだから。

●Minari(邦題:ミナリ)
登場人物全てがリアルな感じでけっこう笑った。韓国人の夫婦喧嘩とか、アメリカ奥地での彼らに対する周囲の反応とか、極めつけはあのグランマ。噛んだ栗くれたりとか、おねしょしたら"壊れチンチン"とか呼ばれたり、そりゃ子供も引くわ。こんなグランマでもお嫁さんは尊敬した態度でいるのとかも韓国っぽいな。でも最後にはデイヴィッドがグランマの為に走るシーンは感動だった。


Michelina |MAIL