My life as a cat
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2020年11月20日(金) 決めた!

妊娠4ヶ月くらいの時のこと。レストランでトマトソースのパスタを食べていた。ふと気付くと、トマトソースが胸のところに飛んで、白い服を染めていた。その頃、そんなふうにして服を汚したりすることが多くなっていた。つわりで一日中車酔いしてるように気持ちが悪くて、どこか注意散漫になっていた。そしてそういうだらしない感じの自分をひどく嫌悪した。次は気をつけよう、そう心に誓うのにふと気付くと同じことを繰り返していた。

そのうち物を落とすことが多くなったことに気付く。食べてるものもよく落とすので、ランチマットの汚れが酷くなって、その場で洗って拭えばいい素材のものを使うようになった。小さな子どもでもあるまいし。悲しくなった。手に持ってるものもよく落とす。そのたびにリュカが飛んできて拾ってくれる。

そして今。つわりも終わって具合は悪くないのに、妊娠初期にも増して食べこぼしや物を落とすことが多くなってしまった。しかも落とした物を拾うのに屈む時に"ヨイショッ"っなどと声などかけないと頑張って拾えない。もう体が重くて自分の足元が見えない。足の爪はリュカが切ってくれて、靴下も履かせてくれたりする。なんとかすれば自分でできるが、"そのほうが簡単でしょ"とやってくれるので甘えることにしてる。さすがに無駄毛の処理は自分でやろうとするのだが、あちこちが見えず、見えてても手が届かなかったりする(しかし、妊娠してから毛深くなったという人もいるが、わたしは逆に毛があまり生えなくなったので無駄毛の処理はそう頻繁にやらなくてもよくなった)。

夜、具合が悪くなってきたが、夕飯の後片付けだけしてベッドに入ろうとキッチンに立ったところで、ブロカントで手に入れたマグカップを落として割ってしまった。またリュカが飛んできて、

「もういいよ。あとはやっとくからベッドに行ったら?」

と言ってくれたので素直に手を引いた。

すっかり落胆していた。重い体を動かすことに集中していると他のことまで気がまわらない。身なりもなんだか薄汚れてきたように感じる。太ってていいことなんてあるだろうか?と考えた。太っていて清潔な雰囲気の人を見たことがあったか?太ってて健康そうな人を見たことがあったか?太っててなんでもスマートに立ち振る舞う人を見たことがあったか?向かいの家の一家は全メンバーが100kgはゆうに超えているだろうというくらいの巨体。気持ちの良い人達なので道で会えば世間話をする。娘さんは妊娠できず子供を諦めたとか、お母さんは膝の手術を受けたという話を聞く。そして先週お父さんが心臓を悪くして入院した。お母さんは手術して以来頑張って犬の散歩をはじめて少しずつ小さくなってきたが、娘さんとお父さんは車を家の前に横付けしてどこかへでかけていく。家の玄関の数ステップの階段を上がるのも一苦労なのだ。洋服は選択肢が少ない。医療費が嵩む。何よりも自分が痛いとか苦しい思いをする。清潔感を失う。自分の体を動かすことに集中して他のことに気がまわらなくなる。何をやるのにも時間がかかる(移動や一挙一動)。体臭が悪くなる・・・。

太ってることは時間の無駄、お金の無駄だ。わたしは決めた。これからの人生絶対に太らないと。別にスリムと言われる体型を目指すわけじゃない。ぽっちゃりとか言われる愛嬌くらいのものならそれでもいい。でもあらゆることを損失するような体には絶対ならないと。今はどうしても仕方がないが、産後また今までの手持ちの服を着ると誓った。


Michelina |MAIL