My life as a cat
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2020年06月11日(木) Risi e bisi

昨夜ベッドの中で眺めてたイタリア料理の本にぎょっとする。ヴェニスで4月25日のサンマルコの日によく食される春を愛でる一皿"Risi e bisi(リージ・エ・ビージ=rice and peas=米と豆)"というグリーンピースのリゾット。日本でもグリーンピースご飯はよく食べられるし、ここまでは普通。しかし、この地方ではグリーンピースの鞘もペーストにして使用されるのだという。鞘?あの繊維ばりばりの???にわかに信じがたいが、イタリア人は不味いものは食べない人々だ。何かトリックがあるに違いない。よし、明日はマルシェの日、鞘付きグリーンピースを買ってやってみようではないか。そう決めて眠りについた。

朝、マルシェでイタリア人からごっそり鞘付きグリーンピースを買い込んできた。そしてネットでリサーチ。外をうろうろしてたドミニクにも聞いてみる。

「あぁ、子供の頃食べたな。苦くはなかったと思うな。まぁ、苦ければパルミジャーノ入れれば大丈夫だよ」

彼はよく"苦ければパルミジャーノ"と言う。イタリア料理ではパルミジャーノは苦味を消したりする魔法のスパイスのような存在なのか。子供が食べない料理もパルミジャーノを混ぜて解決したりするそうだ。


鞘は30分〜1時間程度煮てからムーランで濾して繊維を取り除くと書かれてる。中の豆と鞘をばらして鍋に入れて、ひたひたの水と塩をひとつまみ入れて蓋をして弱火で煮る。30分後蓋を開けると豆のいい香りが漂う。鞘をひとつ口に入れてみた。なるほど、繊維は口に残るけど、それ以外の箇所はとろっととろけて豆と同じような味で決して苦味があるわけじゃない。豆は取り出しておいて、鞘と煮汁をミキサーにかけて繊維を濾す。うぐいす色のスープみたいのが出来上がった。うん、美味い、使える。リゾットに注ぐスープ代わりにこれを使う。オリーブオイルで(バターでもいいかも)玉ねぎを炒めて、米を加えて更によく炒める(最近知ったのだが、米によってはここでよく炒めてヌカ臭さを取るのはかなり重要)。ワインを注いでじゅわっとアルコールを飛ばしたらスープを少しずつ足して煮ていく。このスープには少しだけ野菜ブイヨンと塩を足した。完成寸前にとっておいた固形の豆とペコリーノチーズを足して塩味を整えて完成。胡椒を挽いていただく。

「美味い!!!」

豆好きのリュカはかなり気に入った様子。いつもごっそりでるコンポスト行きの鞘はコンパクトに繊維だけとなってあとは余すことなく人間のお腹に収まった。

イタリア料理まだまだ未知の世界。こんなどケチ料理みたいのもあったと思えば、鯖を水で煮て脂を流しちゃって、その身だけを取り出してオリーブオイルとレモンで食べてたりする。魚って脂がいいんじゃないの?そんなモッタイナイ食べ方は日本人的にはめちゃくちゃ抵抗ある。


Michelina |MAIL