My life as a cat
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2020年05月21日(木) 幸せの土台

からりと晴れてる日は気圧のせいか、少しだけ体の調子がいい。体調万全だった時と比べれば動作緩慢で7割くらいだけど、昨日、今日とけっこうあれこれ家事ができた。ブランケットも冬のは干して、夏のに変えて、掃除して、髪を切り、ひじき煮とかおからの炊いたんとか豆乳そうめんとかオクラとトマトとナッツのアフリカ風の煮込みとか、韓国冷麺とか、天津飯とか自分の食べたいものに尽きたけど、料理もした。リュカは幸い大人しい人間なので、

「君の食べたいものでいい。僕も妊婦の食事でいい」

とわたしと一緒に甘酢っぱいものを食べている。夜の散歩は空気がちょっとひんやりしてるせいで、疲れるよりも呼吸が楽になってむしろ気分がよくなるので、ゆっくりゆっくり30分程歩く。散歩の途中、小学校の近くでキツネに出くわした。クリスティーヌの家はすぐそこで、先日鶏がキツネにやられちゃったと言ってたっけ。きっとこのキツネだろうな、犯人は。しかし、キツネってなんて優美な生き物なんだろう。するりと細い野生の体躯、金色の毛皮、機敏でしなやかな動き。それに比べて今のわたしときたら体中がパンパンに浮腫んでて、足取りは象さんのごとく重い。こんな状態になってたった数週間、体が思ったように動かなくて、気持ちが沈みがちだ。わたしは元々とてもアクティブで、山を何時間も歩きまわったり、海で一日中泳いでたりしてた。よく働き、よく遊び、よく食べ、よく眠る、これこそが生きるってことだと思ってた。健康を害したわけじゃないにせよ、それがままならなくなった今、改めて健康でいることの尊さを思う。幸せの土台に健康ありきなんだ。キツネはしばらくわたしと目が合ったまま静止してたが、ゆっくり後ずさりしながら夜の闇にするりと消えていった。


Michelina |MAIL