My life as a cat
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2020年03月13日(金) Ribollita di cavolo nero

マルシェで見かけた変わった葉っぱの野菜。おじさんに聞いてみる。

「カヴォロネロっていって、ペーストにしたりするといいよ」

あっ、知ってる!トスカーナ料理の本で見た。手に入ったら作ってみたいスープがあったんだよな、と買ってくる。まずは味見、と葉だけを茎から外して茹でてみる。なかなか柔なくならない。日本人的には葉物はさっと"湯通し"するっていうくらい短時間で仕上げたくなるけど、イタリア料理ではぐつぐつくったくったになるまで煮たりするのが多い。栄養素がお湯に全部溶けていっちゃいそうでいい気がしないけど、やってみると意外にも甘くなっていい感じに仕上がるものも多々ある。5分くらい煮て切り上げた。オリーブオイルと塩、胡椒を少々和えて、クロスティーニに乗せてオリーブオイルをたっぷりかける。ん?みんなちょっと苦いというけど、全然苦味は感じない。フダンソウっぽい味と食感。ケールの家族だというし栄養満点なのに違いない。そういう味がする。なかなか気に入った。

そしてやっぱりトスカーナの郷土料理リボッリータ、これは絶対作らなきゃ。色んなレシピを見つけたけど、結局比較的シンプルなこのレシピにトライすることに。白インゲン豆を半日水に浸して柔かく煮る。イタリアでソフリットと呼ばれてる香味の三闘神野菜、にんじん、玉ねぎ、セロリ、カヴォロネロとほうれん草、サヴォイキャベツ(なかったんで白菜使用)の茎を炒める。葉も加え、ひたひたの野菜スープ(わたしはただの水)を加えて15分煮る。スープの中の野菜1/3と白インゲン豆の半分をミキサーにかけてペースト状にしてスープに戻す。豆の煮汁と固形の豆も加えて45分煮込む。ココットにパンを入れ(トーストしていれた)スープをかけ、最後にオリーブオイルを垂らしていただく。飛び上がるような、とか、舌がとろける、とかそういう派手な表現の似合わない味。食べてるうちにじわりじわりとその良さが伝わってきて、食べ終わる頃にはすっかり心も体もあたたまっているような素朴で滋味。今回はいつものパン・ド・カンパーニュを使ったけど、トスカーナの塩が入ってない(だからよく膨らまないのかな)固いパンもあったらもっとよかっただろうな。しかし、この8人分と書かれたレシピの半量で作ったけど、それでもこのスープメインで食べてわたしとリュカの量では10人分くらいある。恐るべしイタリアの胃袋!


Michelina |MAIL