My life as a cat
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2020年02月28日(金) 渾身のカツ丼作り

夜にドラマで見たものが翌日に食卓に乗るというんで、毎夜リュカはテレビの前で何がでてくるのかとわくわく待っている。自分ではなかなか選ばない食べ物ばかりなので、わたしもけっこう楽しんでる。ポテトサラダ(四話)は何度か作ったことがあるが、これは世界中どこでもロシアのサラダとか呼ばれて食べられてるから、とっつきやすいようだ。人参と紫玉ねぎ、胡瓜は季節外れなんでやめておいて、代わりにケッパーを入れてみたが、これは結構良かった。リュカは芋が大好きなので、こういうものはボウルいっぱい作ってもすごい勢いでなくなる。五話のバターライスというのは初めて食べた。フランスにはブルターニュ産の塩バターというものが売られている。粗塩が練り込まれてて、口の中でバターと塩が溶けて混ざるのがなんとも美味しいのだが、これを温かいごはんに乗っけて、「チョットダケ、チョットダケ」と呟きながら醤油をかけただけのごはんは、その冴えない見た目と裏腹になかなか良い。そして六話はカツ丼。

「あっ、日本で食べたことあるよ!」

とリュカ。そうか、ホンモノを食べたのね。でもさすがに豚肉買ってきて作るのはわたしには難しい。ヴェジタリアンの人は車麩なんかでそれっぽいものを作ってるけど、そんなの手に入らないし・・・。でもリュカはもう心がカツ丼に支配されてるようなんで、生麩を手作りすることにした。強力粉1kg、塩大さじ1、水3カップを混ぜて捏ねる。よくよく捏ねて、一晩冷蔵庫で寝かせる。これをたっぷりのボウルにはった水の中でもみ洗いして、水を何度か変えてデンプンを洗い流す。水が透き通ってきたら、これを15分ほど強火で蒸す。これで生麩の出来上がり。見た目も食感もなかなか豚肉っぽいではないか。パン粉も市販のものは日本のよりずっと細引きなので自家製のパンを乾燥させて挽いた。こうして出来上がったカツ丼。作った甲斐あり。リュカはとても喜んでくれた。

午後、もみ洗いした水の底に沈殿した粉を日向に置いておいた。これで浮粉ができるらしい。


Michelina |MAIL