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2019年03月30日(土) |
イタリアの春を味わう |
イタリアへ出かける。バンティミリア(Ventimiglia)の市場を歩き、春を感じる。空豆、菜の花、グリーンピース、アーティチョーク、苺に鉢植えのバジル。そしておかひじき(イタリア語で"Agretti(アグレッティ)"と呼ぶらしい。お店の人は塩茹でしてヴィネガーで食べるといいと言っていた)まで見つけた。フランス側では青果の価格はひどいものだと倍額する。国境のトンネルひとつくぐるだけなのに、フランス側では美味しいパスタやピッツァにありつくのは難しく、イタリア側では美味しいバゲットやクロワッサンにありつくのは難しい。それにひきかえ遠く海の向こうにあってどちらも手に入る日本は、勤勉に外国の文化を吸収した感のある国だと今更ながら感心する。
カルフールへ行くとなんだか知らないけど、小さな店内に日本人がいっぱい。あちこちから聞こえてくる日本語をなつかしく聞いていたのも束の間、話の内容やその言葉尻が理解できるだけになんとなく気持ちが悪くなるような会話を聞いてしまう。そのわたしと同年代くらいの女性ふたりはひとりがフランス在住でひとりが日本からのヴィジターらしかった。日本からのヴィジターは生パスタひとつでも、これはどうやって食べるの?とか聞いている。そのたびにもうひとりがちょっと苛立ち気味に、そんなのただ茹でればいいのよ、みたいに答える。ヴィジターがあまりにも無知でずっと滞在中苛立たせているのかそれはわからないが、とにかくここらへんに住んでいると思われるほうの女性が常に上から目線で話しているのに気にかかった。知恵袋とかの回答を書き込んでる人でこんな感じの人よく見かけるんだよな。人にアドバイスをあげる時は上から目線じゃなくてもいいと思うのだけど・・・(わたしよりうんと若い友人はさらりと"あぁいうのの回答は家族に相手にされない意地悪なおばちゃんとかが書き込んでるに違いないよ"などと言ってのけたが、彼女からしたらわたしは"おばちゃん"の年齢であるからせめて"家族に相手にされない意地悪な"と形容されないように気をつけようと気を引き締めたのであった)。
夜、買いこんできた野菜を料理する。おかひじきはナムルに。これは食感がこりっとした感じで海藻好きにはたまらない。空豆はラヴィオリに。イタリアで売られている空豆は、生でも食べられるくらい若くて小さいのだけれど、これはラヴィオリなんかにしてパルミジャーノなどをかけてしまうと、チーズの味に負けてしまう感じがした。