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暖かい春の日差しの下で、こつこつとセーターを編む。愛猫はいつでもわたしの側に居てくれる。ふわふわ柔らかな毛糸と猫の体に触れていると心癒される。ふと、あまりにも幸せで胸がいっぱいになって、手を止めて写真を撮る。
隣人のドミニク(イタリア人)と話す。確定申告にまつわるあれこれ。知人は多額の税金を納めた後、調整されて、多額の返金があった。あぁ、よかったと家の購入の頭金に使ってしまった。ところが、その後税務署から連絡が入り、計算が間違っていたから返すようにと要求される。もう使ってしまったよ。いや、でもあなたは返すべきた。そっちが間違えたんだろっ。と結局は裁判に持ち込まれる。それから数年経過しているが、何も進展せず、いまだに判決がくだっていない。信じられる?よくあるよ、とドミニク。僕も後で計算が間違ってたから返してって言われたことある。少額だったから返せたけど。この国では日本的感覚でいるとひっくりかえってしまうようなことが日常的に起こる。そしてどれほどこの国が物事を複雑にするのが好きかという話になる。フランスには無意味に複雑なものが多い。フランス料理なんて無意味に複雑に時間をかけて作ったお腹に重くて大して美味しくなソース、で、フロマージュ、ソース、で、またフロマージュ・・・飽きるんだよね。それにフランス語なんてなんのために80という数字を"20の4倍"なんて複雑に表現するワケ?とドミニク。あぁ、そういえば日本に「フランス語は数が数えられないので、国際語の資格なし」とか言って大バッシングにあった知事がいたっけ。
静かな午後は、猫と編み物と隣人との世間話に過ぎていった。