My life as a cat
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2018年07月08日(日) 青い週末

週末は早起きして、まだ人も疎らな朝のニースのビーチで初泳ぎ。泳ぐには少し寒いような気もしたけど、水の中へ行ったらちょうどよくて、青い空と海、潮風に癒された。旧市街でランチを摂ってわたしのお気に入りのアーティストのお店でリュカが陶器を買ってくれた。結構な大金を遣わせてしまったと恐縮していると、

「いつも美味しいものを作ってくれることとか、親も友達もいないこの土地に引っ越してきてくれたこととか、あれこれ感謝してるよ。だから君の好きな陶器を買って喜んでくれるなら僕もすごく嬉しい」

などと突然泣かせるようなことを言う。幸せいっぱいな一日だった。

それなのに、昨日とはうってかわって今日はどっと落ち込んでいる。わたし達が結婚してから明らかに様子がおかしいリュカがつい最近まで"友達"と呼んでいた女の人のことだ。そしてリュカに問い詰めてやっと聞き出した事実に打ちのめされる。簡単に言えば彼女はリュカにわたしとの結婚はやめたほうがいいと助言したのに結婚してしまったので機嫌を損ねたという話。自称スピリチュアルな世界の人で"見える"とかいう理由だ。自分は得体の知れない男に振り回されてぼろぼろに傷ついたりとかしているのだから、他人の結婚のことなんて見てないで自分のことをもっと見ればいいのに、と言いたくなるが。彼女はわたしの人生にとって何も重要ではない。でもリュカは長年"友達"としてあちこち出かけて一緒の時間を過ごしてきた。わたしが現れてからは"あなたは変わった"と彼を詰り、挙句は

「あなたの結婚式とかそういうのには一切招待しないでね」

というとどめの言葉を聞いて本当にがっかりしたらしい。リュカが気の毒だった。それにたったひとりでも自分達の結婚を悪く思っている人がいると知って薄気味悪くなった。

「これは僕達の問題ではない。彼女自身の問題だから、僕達にできることは何もないんだよ」

彼は結論に達している。わたしだって判ってる。でもなんだか心が沈んでしまって、空を見上げながら日本の家族が恋しくて恋しくてたまらなくなった。この日記を書いたら終わり。このことは忘れてわたし達の生活を愉しむことだけにフォーカスしよう。


Michelina |MAIL