My life as a cat
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2018年05月23日(水) 夏支度

"The Big day"のための"A Big day"。マルセイユの日本領事館に依頼していた婚姻のための書類の受け取りにニースへ。昨日は通常通り動いていた電車が今日に限ってストライキで終日運休。仕方なく早朝にニースに到着する代替のバスに乗る。8時半にニースに到着したって開いてるのはカフェくらい。ひとまずカフェでゆっくり朝食を摂る。

駅からジャンメドサン通りをジグザグ歩きながら夏のサンダルを物色する。途中で素敵な服を見つけて試着してみたりして2時間かけてマセナ広場に到着。広場でランチを摂りながら人々の足元を観察。街をちょっと離れればデコボコの石畳の道が多いからだろう、ヒールのある靴など履いてる人はいない。みんなスニーカーかペタンコのサンダル。それにしても見た目25歳以下の若者のファッションの個性のなさはどうしたことか。制服かっていうくらいみんなスリム・パンツにスニーカー。ムスリムも多いからなのか、スカートを履くティーネイジャーなど一度も見たことがない。個性のある装いをしているのは見た目30歳以上か外国人観光客のどちらかだ。ここで謎となるのはこんな風でも若者向けのお店にはスカートやワンピースなどフェミニンな服が普通に売られている。カルツェドニア(Calzedonia)というチェーン店では冬の間どかんっとタイツが売られていて、若者が購入している。あなた達、それいつ履くの?と聞きたくなって、ふと頭に浮かぶ。そうだ、夜だ。わたしは夜出歩かないから知らないだけであって、夜になるとスカートにタイツなんかに履き替えて出かけるのかもしれない。

食後のカフェが終わる頃、購入するものを決めて、来た道を戻った。リネンのオールインワンと麦藁のサンダル。

買い物を終えてやっと駅前のIBISホテルへ。本来マルセイユまで出向いて書類を受け取らなければならないのだが、年に2度ニース出張サービスというものがあって、タイミングがよければそこで受け取れる。ホテルのコンフェレンス・ルームは日本人と日本語と日本の細やかな空気で埋められていた。領事館の人々は親切だ。広尾のフランス大使館の殺伐とした空気を知る人ならば、みんな天使が舞い降りてきたような気になるだろう。書類は何事もなく(この"何事もなく"がこちらにいるとひどくありがたみがある)きっちりと揃った。問題は"何事もなく"を期待できない国に生まれた相手だ。郵便が届かないだの、連絡がつかないだの、ヴァカンス中だの・・・って大丈夫なんだろうか。

帰りのバスまでまだ時間がある。"アラブ通り"とわたしが呼んでいるアラブ系のマーケットの並ぶ通りでスイカを買って、バス停の前でもう一杯のカフェを飲んでやっと帰りのバスに乗った。カフェ3杯も飲んだ長い一日。ひとまず"婚姻のための書類収集"というプロジェクトは片付いた。

海、山、トマト料理、白桃に長い夜。夏はすぐそこ。待ち遠しい。


Michelina |MAIL