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コートダジュールの春。ちょっと買い物にでるだけでも心が躍る。自然探索ガイド″Randoxygène"(このガイド、自然探索が好きな人にはうってつけ。Web上でも見られるがわたしはオフィスデツーリズムで冊子をもらって、それを片手に山歩きを楽しんでいる)はPays Côtier(地中海沿岸の地域)、Moyen Pays(中間地域)、Haut Pays(標高の高い地域)と区分けされていて、そのMoyen Paysに区分けされているこの地域ではPays Côtierより一足遅れて本格的な春がやってくる。鉢植えに蒔いたハーブもいっせいに芽を出した。
どこもかしこも新緑が美しい。
路上のマルシェの品揃えは春めいて、カフェ・テラスは新聞を広げる地元の人、地図を広げるツーリスト、休憩中のサイクリストと賑わっている。通りでただただ日向ぼっこする人達も。
この赤紫色の花はハナズオウというらしい。この辺りではあちこちに咲いている。白いほうはジャスミンの一種のようだ。藤の花もあちこちで見かける。フランス人は花の部分をフリットにして食べたりもすると聞いたので齧ってみた。大抵の食用の花がそうだが特に味はない。″食感″を味わうものなのだろう。
ツーリストで賑わう表側の喧噪から離れて静かな裏側へまわるとこの教会はちょっと違う顔を見せてくれる。ここはいつも独占できるわたしの秘密の花園。
ランチは家にずっと置いてあったトマトが完熟になったのを見計らってトマトのパスタにする。イタリアの長靴の踵にあるサレント半島辺りではパスタにしばしば全粒粉を混ぜるのだそうだ。オレキエッテとマッケローニを打ってトマトと新玉ネギとバジルのソースで和える。全粒粉のパスタは合わせるソースが難しいと感じて敬遠していたが、こんなフレッシュ・トマトを使ったやさしい味のソースとはよく馴染むものなのだな。